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20の倍数がSSを書くスレ
1 :
安梨沙
◆ARISA/KXTc
:2003/05/06 23:35 ID:DXfx3SYY
20の倍数のレス番の人がそれ以前のスレで書かれている
事をテーマとしてSSを即興書いてください。
プロ・アマ問いません。
600 :
死んだ友の幻影
:2004/06/18(金) 03:12 ID:???
ともは墓の前にしゃがみこみ、両手を合わせ、目を瞑り、ただ黙っていた。
ともは何を考えているのだろうか。もちろん黙祷を捧げているわけだが、
私が気になるのはともが何を考えて黙祷を捧げているかということだ。
一年生の頃からずっと同じクラスだった。家は近所だったし、学校があるときも
そうでないときも毎日のように一緒に遊んでいた。私はおてんばでやんちゃで
何をやっても騒動を巻き起こす天然トラブルメーカーなともを放っておけず、
ずっとそばにいてフォローにまわった。というよりも、視界にともが入っていないと
何をやらかすか気が気でない。そんなわけで私はともと出会って以来この数年、
とものいろんな姿を見てきたが、こんなふうにただ黙って死者に祈りを捧げているともを
見るのは初めてだった。
だから気になるのだ。今ともが何を考えているのか。私は今ここでどうしても
ともの気持ちを知っておかなければならない。そんな気がした。
しかし、私にはわからなかったのだ。なぜ、ただ庭に小さい穴を掘って、亡骸を埋めて
土を盛り立てて、小さな棒を突き立てた、ただの小さいハムスターが埋まっているだけの、
このお墓と呼べるかどうかも怪しいシロモノにこんなに感慨を込められるのか。
601 :
さかちー
:2004/06/18(金) 03:13 ID:???
ともがハムスターを飼い始めたのは小学四年生のときだった。
私はその話を聞いたとき脊髄反射的に言い返した。お前がちゃんとペットの世話を
できるものかと。とも自身、親にも同じことを言われたようだが、それでもともは反対を
押し切ったそうだ。絶対大切にするからと。一生懸命世話するからと。
ハムちゃんなどという安易な命名にとものいい加減さを見たようで不安を覚えたが、
もう飼い始めてしまったものを反対してもしょうがない。ただ、よりによってともに
飼われることになってしまったハムスターの身を案ずるばかりだった。
だが、そこから先のともは私の予想を裏切った。専用の本を買ってハムスターの
飼い方を勉強し、その内容に従ってエサや寝床もしっかりと揃えてやった。
ともを見ていてわかったことだが、ペットを飼うというのはなかなかに大変なことで、
飼い主はそのために自分のわがままを押し殺さなければならなくなる。
ハムスターの場合は毎日規則正しくエサを与えてやらなければならない。ちょっとでも
目を離すと脱走する恐れがある。敵の多い外に出すときは特に注意しなければならない。
下手に手を差し出すとビックリして噛み付いてくるかもしれない。手乗りハムスター
なんてやってみたくても、高いところは普通嫌がる。そもそも、ハムスターは人間の
言うことを聞いてくれる動物ではない。小動物ゆえのストレスに弱いのも特徴である。
ただ生かしているだけなら誰にでもできるだろうが、大切にするとなると
なかなかそうはいかない。生活の中でそちらのほうを優先しなければならない。
それゆえ、ともが私の家に泊まりにくることはなくなったし、ともは放課後さっさと
家に帰ることになり、私と一緒にいる時間も減った。それがおもしろくなくて
ともの家に押しかけたときも、私よりもハムスターとじゃれている時間のほうが長くて
余計におもしろくなかった。
そんなにハムスターといることがおもしろいのか。私には理解できなかった。
所詮相手は動物なのに。言葉なんか通じないのに。心が通じるはずないのに。
――そもそもペットを飼ったことのない私には到底理解できない感覚だったのだ。
602 :
死んだ友の幻影
:2004/06/18(金) 03:14 ID:???
小学校の卒業式のときのともはさっぱりしたものだった。中学校への進学で
別れる人なんかいないとわかっていても、理屈では説明できない感情に突き動かされて
ほとんどの人は涙してしまうものだ。特に女の子は。私は……まあ、どうでもいい。
とにかく、その点ともは他のみんなと違って涙ひとつ流さなかった。腹立たしいほどに
清々しく笑っていたものだ。決してともがドライな人間というわけではないが、
泣き顔のともというのはやっぱり想像しにくいものだった。
だから、その日家に帰って自分の部屋でハムスターが死んでいたことにあんなにも
泣きじゃくったことが意外でならなかった。ハムスターの寿命は二、三年程度らしい。
ともが大切に飼っていたことも知っている。間違いなく天寿を全うしたのであって、
その死に関してともに全く非はない。それでもともは自分を責め続けていた。
私はいたたまれなくなって泣きじゃくるともを連れ立って庭の隅に小さな穴を掘り、
亡骸を埋めて、土を盛り立て、申し訳程度の小さな木の棒を立てた。
ともが黙祷を始めたために、もう泣き声は聞かずにすむようになった。
しかし、普段なら十分と黙っていられないともが、もうずっと沈黙を保ったままなのだ。
三十分か、一時間か。いや、私がそう感じているだけで、実はもっと短い時間
だったのかもしれないが。それほど、今のこの場所は静かで窮屈だった。
もうやめよう、なんて言えない。一人でここを立ち去ることもできない。
今ここでともの気持ちを知るには、そんなことをしてはいけない。
603 :
死んだ友の幻影
:2004/06/18(金) 03:15 ID:???
結局ともを真似して私も祈りを捧げることにした。墓の前でしゃがみ、目を瞑り、
両手を合わせる。でも私は何を祈ればいいだろう。墓の中にいるのは、私にはまったく
無関係のものなのだ。
あのハムスターのことを思い出す。あいつはともにも劣らないトラブルメーカーだった。
トイレの場所は守らなかった、エサの好みがうるさかった、週に一回は脱走した、
週に三回はともに噛み付いた。よくこんなやつをかわいがったものだ。
苦労しただろうに、なんでそんなにも世話を焼くんだか、気が……知れ……。
「とも」
私は呼びかけるが、返事はない。が、かまわず先を続ける。
「ハムちゃんは、友達だったんだよな?」
また返事はない。しかし、髪と衣擦れの音が一回だけ聞こえた。
ならば私も祈ろう。友達の友達と、友達を亡くしてしまった親友のために。
思い出すのは、ともとハムちゃんがじゃれている姿。それはとても楽しそうで……
目から何かがこぼれそうなのを感じて、強く目を瞑った。
どれほどの時間がたっただろう。次に私が目を開けたときには、ともはすでに
黙祷を終えたのか、立ち上がっていた。私もそれに続いて立ち上がる。
「よみ、ありがと」
「お墓のことなら、お礼はいらないぞ。私が勝手にやったんだからな」
「そうじゃないよ。……一緒に泣いてくれたこと、ありがと」
「バ、バカ! 私がいつ泣いたんだよ!」
「よみってば照れちゃってもー、かわいいなー!」
「照れてねー! こら、逃げんな!」
「ほーら捕まえてごらーん」
あまり広くない庭で、ともは逃げ回る。私は追う。こういう光景、どっかで見たような
……もしかして、私は遊ばれてるのか!?
604 :
死んだ友の幻影
:2004/06/18(金) 03:16 ID:???
それから一年もたっていない。ともが犬を飼い始めたのは。黒い犬だから名前はクロ。
またもや安易な名前だけど私にはわかる。ともはクロのことも大切にするだろう。
しかし……それでも……。
「とも、いいのか?」
「何が?」
――ハムちゃんのときと同じ思いを繰り返してもいいのか?
言えなかった。代わりに庭の一角をちらっと見る。ハムちゃんのお墓のあったところ。
雨と風に晒されたそこは、今では他の土となんら違うところはない。
そこに何か見えるとしたら、もはや幻影でしかない。
ともがいつのまにか私と視線をそろえていた。
「また泣くかもしれない」
今度は私の方を見ながら。
「でも、私は泣くために飼うんじゃないよ」
ともは黒い子犬を抱きしめる。クロはまだ赤ちゃんである。普通に二つの手で
持てるくらい小さい。
「ほら、よみも抱いてみてよ」
ともの腕から差し出されたクロを受け止める。思わず体も使ってぎゅっと抱きしめる。
そうしないと、この小さな体が、儚い命がこぼれ落ちてしまいそうで。
すごくかわいい。とてもあったかい。ずっと包んでいたい。
――今度は、私も泣くかもしれないな。
「かわいいでしょ」
私は何も言わずに頷いた。
泣いてしまったとしてもいい。きっと私はそれ以上に笑ってみせる。
泣くときのことなんか考えなくていい。幻影を追わなくたっていい。
今はただ、この素敵な命を抱きしめて微笑んでいよう。
(おわり)
605 :
(・∀・)イイ!
◆EEE802ToMo
:2004/06/18(金) 03:17 ID:???
書き始めがあと2分遅かったら踏んでるところだったw
606 :
伯爵
:2004/06/18(金) 11:41 ID:???
>>605
そのカキコは、この話の後で、どうよw
>600-604
非常にきれいにまとまっていますね。すぱっと積年の肩のこりの取れた文章です
>クロはまだ赤ちゃんである
の一文が秀逸。この一文に全てが込められているような気さえします
>お墓と呼ぶのが怪しいシロモノ
を作ったのはよみで、それは生命を葬るための儀式であり生への決別であり
>ほら、よみも抱いてみてよ
と生まれたての生命を、よみの手にゆだねる智の行為は、生の復活にも思え
そんな物語の中で『クロはまだ赤ちゃんである』という客観は、テレでもあり第三者の観察であり、また素直な感想でもあるわけです
それゆえ
>――今度は私も泣くかもしれないな
と言う文章が生きてきているように思います
なんかぐだぐだ書きましたけれど
良作おつかれさま
607 :
へーちょ名無しさん
:2004/06/21(月) 18:35 ID:89eEt6UA
一週間もたたずによくこのクオリティで書けるもんですね…
継続して書き続けてほしいですが、無理なお願いでしょうか…
たまたま電波が降りてきただけ? にしても、やはり大したもので…
うーん…
単純にGJ!と言っておいたほうがよかったみたいです。すみません。
608 :
( ̄〇 ̄).。oO(眠い名有り)
◆CRIUZyjmw6
:2004/06/21(月) 21:53 ID:???
うぉぉぉぉ、想像して退場の秀作がっ!
ご苦労様でした。
609 :
花菱充博(・▽・)
◆aYUMUDPc
:2004/06/21(月) 21:56 ID:???
想像してた以上……
610 :
( ̄〇 ̄).。oO(眠い名有り)
◆CRIUZyjmw6
:2004/06/21(月) 21:58 ID:???
>>608-609
あ゛
訂正
想像してた以上ですね
611 :
( ̄〇 ̄).。oO(眠い名有り)
◆CRIUZyjmw6
:2004/06/21(月) 21:59 ID:???
あ、10倍数ゲットや…
同じ人だとつまんないから
↓よろ
612 :
後藤
◆FO6YAHU8i6
:2004/06/21(月) 22:45 ID:???
後藤君が主役のSSを希望。
613 :
へーちょ名無しさん
:2004/06/21(月) 22:46 ID:???
ゲフンゲフン
後藤君が主役のSSを希望。
614 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/06/22(火) 01:13 ID:???
すげぇなさかちーさん。
もっと話を見て見たい気もするが、それは流石に無理か。
615 :
メジロマヤー
◆HFDLMAyar6
:2004/06/22(火) 01:18 ID:???
今回もパスするので、誰かよろしく。
616 :
なも
◆RoRiKONI2M
:2004/06/22(火) 01:32 ID:???
アィアムパス!
617 :
へーちょ名無しさん
:2004/06/22(火) 13:02 ID:eSc4ri9w
>>613
ゲフンゲフン
618 :
( ̄〇 ̄).。oO(眠い名有り)
◆CRIUZyjmw6
:2004/06/23(水) 21:41 ID:???
自分もパッス。
>>620
よろんよろん
619 :
へーちょ名無しさん
:2004/07/08(木) 21:19 ID:???
さあ
620 :
◆./rIHj.W0M
:2004/08/03(火) 02:20 ID:???
一月放置されてるので、
発表スレッドにSSを投稿した余勢を駆って、
こっちにも書いてみます。
621 :
◆./rIHj.W0M
:2004/08/03(火) 02:23 ID:???
アメリカ
夏休み、家族でアメリカへ行くと決まった。
ある日の夕食の席上で、両親から突然の発表があったのだ。
何泊何日、何州を回り、どこに宿泊、予算何円、細かいことは何も告げられなかったけれども、
まだ四ヶ月も先のことだから仕方がない。
ずいぶん気の早い、と息子である後藤某は思ったが、
両親の浮かれぶりが微笑ましいようにも感じられた。
去年から、お前が高校に無事入学出来たらかならず何かしてあげよう、と父親が言っていたのは、
このアメリカ旅行のことだったと納得し、
もしかしたら、計画自体はずいぶん前からあったのかもしれないとも考えた。
それは息子たっての希望というものではなく、単に両親が行きたかっただけなのだった。
622 :
◆./rIHj.W0M
:2004/08/03(火) 02:25 ID:???
しかし、後藤も、海外旅行の話が出たときはまんざらでもない思いだった。
それどころか、両親と一緒になって、浮かれはじめてしまったのである。
そして、一家の話題は、しばらくの間、アメリカに関するものばかりになっていった。
六月を過ぎるころになって、後藤家には旅行会社のパンフレットや、
アメリカ情報の雑誌などが、何冊も集まった。
後藤は、リビングに入り、ニューヨーク市街の写真ばかりが掲載された本を手に取ると、、
そわそわし、落ち着かなくなり、
自分が夏休みを迎える前に事故で死んだらどうしよう、とさえ思うようになった。
期末試験が過ぎ、いよいよ夏休みは目の前であった。
アメリカ行きに備え、勉強に力を入れていた後藤の英語の成績は、他の教科より図抜けてよかった。
後藤が席に着いたまま、返却された答案用紙をながめ、
正解した英訳の文章を、いつアメリカで実際に使えるか、入念に思い描いていると、
机においた肘ぐらいの高さから、呼ぶ声がした。(2/6)
623 :
◆./rIHj.W0M
:2004/08/03(火) 02:25 ID:???
「後藤さん、英語、よかったんですか?」
「あ、ちよちゃん」声をかけてきたのは、美浜ちよだった。隣には、春日歩――大阪も立っていた。
「確か、後藤さんは、アメリカに行くんですよねー。すごいです」
「そんなことはないって」顔はにやけていた。
「アメリカに行って、何を見てくるんですか?」
「ああ、東海岸を中心に。ニューヨークにも行くし、ワシントンにも行くし。
やっぱりアメリカのフロンティアの出発点は押さえなきゃね。
あ、フロリダのディズニーランドにもいくんだよ」ついつい多弁になる。
「たのしそうですねー」ちよも、自分がアメリカに行くかのように、楽しそうに笑った。
「でもな、そんなんやったら、
後藤君、きっとともちゃんに、アメリカいう名前つけられてまうでー」
大阪から来たと言うだけで大阪と名付けられた少女が、笑いながら言った。
「そりゃないって」後藤も笑った。けれど、そのように呼ばれることがあるならば、
ほんの少し誇らしいような気がしてきた。
大阪は続けた。
「私な、大阪って呼ばれてるやんかー。でも、生まれは和歌山やし、小学校の頃は神戸やったしな、
せやから、なんやこう、大阪言われるの、恥ずかしいわー。
間違って大阪代表になってもうた気がしてなー」
「そうなんだ」後藤は相づちを打つ。まだ上機嫌である。
「そうや。ともちゃんに、安直に大阪言うあだ名つけられてもーたんやけど、
ホントのこというとな、大阪ってのはな、一言では言われへんねん」(3/6)
624 :
◆./rIHj.W0M
:2004/08/03(火) 02:26 ID:???
「どういうことですか?」ちよが聞き返す。
「あんなー、大阪ってのはな、私みたいにぼーっとしたところやなしに、
……ものすごいとこやねん」大阪は少し脅すように言った。。
「それは……よくないこと、ですか?」ちよが、大阪の顔色を伺いながら、小さな声で尋ねた。
「せや。吉本だけが大阪ちゃうねん。
大きい声では言われへんし、私ももとから居ったわけやないから、
詳しいことはよう言わへんのやけどな」
「うーん、大阪も、大変なんだな」後藤の発言は投げやりであった。
「せやから、大阪のそういうとこ、あんまりよう知らへん私が、
大阪言われてるの、最初の頃、ちょっとだけいややったんよ。あ、今は平気やで?」
「大阪さん……」ちよが申し訳なさそうにしながらつぶやく。
「じゃあ、後藤さんも、アメリカって名前つけられたら大変ですねー」
「へ? 俺の話になるの?」アメリカと呼ばれる自分を想像し、また少し鼻が高くなる思いがした。
「はい! アメリカのいろんなところ知っておかないと、名前にまけちゃいますよ。
……アメリカ、怖いところも、いっぱいあるんですよね。頑張ってたくさん見てきて下さいね!」
「せやなー。アメリカ言われるようになったら、
後藤君がうちらにとっての、アメリカの象徴になってまうからなー。
あ、そうなったら、自由の後藤像っちゅうの、出来るやろか?」
「……出来ないと思います……」(4/6)
625 :
◆./rIHj.W0M
:2004/08/03(火) 02:27 ID:???
夏休みに入り、後藤は両親とともに、アメリカ東海岸を巡る旅に出た。
メガロポリスを回り、多くの物品を買った。ショーを見た。人々の入り交じる雜沓を歩いた。
店員は、総じて親切だった。
「日本人は、金を落とすって思われてるからな」父親はそう言って笑っていた。
好天も、悪天も、ハイウェイを走る車から見る光景も、
列車から見える町並みも、すべてが、まるで写真のように記憶に焼き付いた。
ディズニーランドで絶叫し、焼けるような日差しのフロリダでバーベキューをする。
観光先は、どこも驚きに満ち、不満を覚える日は一日としてなかった。
後藤にとって、間違いなく、これまでの人生の中で最高の一月となった。
「最高のセレクトだったでしょ」母親が笑顔で後藤に言う。
ああ、最高の思い出になる、と後藤は返事をした。ありがとう、父さん、母さん。(5/6)
626 :
◆./rIHj.W0M
:2004/08/03(火) 02:28 ID:???
一月が夢のように過ぎ、九月になった。
夏休みを終えた生徒たちが、再び学校に通い始める季節である。
「後藤さん、アメリカ、どうでしたか?」
「ああ、ちよちゃん、すごく楽しかったよ!」
「あ、後藤君おひさしぶりや。楽しかったんかー。ええなー」
後藤はアメリカの日々を、身振り手振りを交えて楽しそうに回りに語って聞かせた。
クラスのみんなが、興味津々な様子であった。
「おー! 後藤! てめ――! ホントにアメリカに行きやがって――!」
滝野智が大声で、後藤をなじりはじめた。
「くっそー! くやし――――! お前なんかスリにでも遭ってひーひー言ってればよかったんだ!
お前のこと、アメリカって呼んでやろうかと思ったけど、絶対によばねーもんねー!!!」
後藤と、ちよと、大阪が顔を見合わせた。
「後藤さん……」
「ああ……忘れてたけど……」
「よかったなー。アメリカ代表は大変やねん」
「……そうだな」
それからの後藤は、アメリカの話をぱったりとしなくなった。(終わり)
627 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/03(火) 03:03 ID:???
>>620-626
「アメリカに行ったらアメリカってあだ名を付けられてしまう」という部分が
いかにもあずまんが的ですね。
ちよちゃんや大阪、智の絡みかたも実に効果的でした。
後藤くんというキャラでこれだけの話を作るとはたいしたものです。
628 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/08/04(水) 02:21 ID:???
後藤のキャラが立ってて良かったです。
そして面白かった。
629 :
◆./rIHj.W0M
:2004/08/06(金) 15:10 ID:???
>>627
>>628
ありがとうございます。
それでは次の方リクエストどうぞ↓
630 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/06(金) 16:04 ID:???
お題
「この先生きのこる」または「先生きのこ」を使って
文章を作りなさい。
631 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/08/06(金) 20:55 ID:???
>>629
また控え室で何か書いて欲しいです。
632 :
( ̄〇 ̄∋眠)<.。○(眠い名有り)
◆CRIUZyjmw6
:2004/08/07(土) 12:28 ID:???
>>620-626
おお、あずまんがで男子が主人公のもので、ここまで上手に書かれているものは少ないですなぁ。
乙
次は……
気がついたらゲットるかも
633 :
メジロマヤー
◆HFDLMAyar6
:2004/08/09(月) 01:28 ID:???
今回もやる気ないので、パス。
とりあえず、レスを進めると言う無責任なことだけしておこう。
634 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/08/09(月) 01:47 ID:???
創作板のキャラを使っていいなら考えるけど、どうかな?
635 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/09(月) 09:35 ID:???
>>634
iinodeha
636 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/08/10(火) 02:09 ID:???
思いつけば書いてみるか。思いつけば。
637 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/12(木) 08:32 ID:???
梅
638 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/12(木) 22:21 ID:???
また1ヶ月放置のヨカ━━━ン
639 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/14(土) 08:38 ID:???
『凶器』
この先生きのこるのは誰だろう。それは恐らく生きることをあきらめない者たちだ。そんなことを、
先ほどから僕は考えている。
僕は弱い。僕だけじゃない。僕らの仲間はみんな弱い。それでもこれまでこうして
生きてこれたのは、どんな状況にも決して生きることを投げ出さなかったからだ。
でも、今僕はピンチだった。まさかこんなことになるなんて。奴らの手の届かない安全な場所を求めて
きたというのに、たどりついたのがよりによって奴らの巣窟だったなんて。
気づかれないうちにと、出口を見つける前に、かん高い叫び声が起こる。奴らの仲間
の一人が僕を見つけたのだ。辺りが騒然となる。
奴らの力は圧倒的なのに、たった僕一人を殺すために一斉に襲いかかってくる。ああ、もう
このままやられてしまうのか。
いや、あきらめない。僕は最後まで生きる。最後まであがき続けて、そして
ぐしゃ
「先生〜〜」
「何?」
「さっきのゴキブリ、教科書で殺しちゃった――」
「ギャ――ッ!!」
640 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/14(土) 08:39 ID:???
↑
ふらいんぐですた。
641 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/14(土) 13:27 ID:???
>>639
オチが実にイイ!
やっぱりこういうのはアイディア勝負ですね。
642 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/14(土) 20:34 ID:???
素で『先生きのこ』るって読んだorz
643 :
(〇 ̄∋眠)<.。○(眠い名有り)
◆CRIUZyjmw6
:2004/08/15(日) 13:21 ID:???
>>639
乙ー
ああかわいそうなゴキちゃん
>>642
さぁ(ぇ
644 :
気づいたのなら誰か何か言ってヨorz
:2004/08/16(月) 09:11 ID:???
この先生きのこるのは誰だろう。それは恐らく生きることをあきらめない者たちだ。そんなことを、
先 ほどから僕は考えている。
僕は弱い。僕だけじゃない。僕らの仲間はみんな弱い。それでもこれまでこうして
生 きてこれたのは、どんな状況にも決して生きることを投げ出さなかったからだ。
でも、今僕はピンチだった。まさかこんなことになるなんて。奴らの手の届かない安全な場所を求めて
き たというのに、たどりついたのがよりによって奴らの巣窟だったなんて。
気づかれないうちにと、出口を見つける前に、かん高い叫び声が起こる。奴らの仲間
の 一人が僕を見つけたのだ。辺りが騒然となる。
奴らの力は圧倒的なのに、たった僕一人を殺すために一斉に襲いかかってくる。ああ、もう
こ のままやられてしまうのか。
645 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/17(火) 07:31 ID:Een0hMn6
せんせいきのこる?せんせいきのこ?
646 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/17(火) 08:14 ID:???
>>645
創作板など参照のこと
647 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/08/18(水) 00:29 ID:???
>>644
全然気づかんかった。
>>645
ぶっちゃけて言えばあず青先生の新しい名前
648 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/19(木) 17:29 ID:???
>>645
「このさき、いきのこる」です。
649 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/19(木) 21:05 ID:???
↓お題を
650 :
(〇 ̄∋眠)<.。○(眠い名有り)
◆CRIUZyjmw6
:2004/08/19(木) 21:32 ID:???
げっちゅぅ
お題
テストでボンクラーズvsちよ、よみ、榊
651 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/21(土) 15:45 ID:???
うわ、勝負にならねーw
652 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/24(火) 17:01 ID:???
このままだとまた放置の予感!!
653 :
メジロマヤー
◆HFDLMAyar6
:2004/08/25(水) 01:18 ID:???
だって、やる気ないんだもん。
今回も当然の如くパスをして、無責任にスレを進めてみるか。
654 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/08/25(水) 02:22 ID:???
俺も他の人に任せよう。
655 :
(。-∋眠)<.。○(眠い名有り)
◆CRIUZyjmw6
:2004/08/25(水) 09:08 ID:???
(´・ω・`)サョボーン
やっぱり自分のお題がだめなのだろうか……
656 :
へーちょ名無しさん
:2004/08/25(水) 14:53 ID:???
そういうことじゃないんでは。
やる気が出るお題というのがあったら面白いけど。
あるの?
657 :
伯爵
:2004/08/25(水) 17:10 ID:???
まあなんだろう
やる気の出るお題なんて、ないんじゃないかな
ようするに四の五の文句を言っていたいだけにも思える
しかしまあ、書き込まないからといって、お題に期待していない人ばかりじゃないと思うよ
658 :
へーちょ
:へーちょ
へーちょ
659 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/09/06(月) 01:38 ID:???
またまた進める
660 :
浜松
◆hLbpMN.kmY
:2004/09/21(火) 16:54 ID:wR.zpTiE
satu
661 :
へーちょ名無しさん
:2004/09/21(火) 21:59 ID:8m/SkNAs
↑よろ
662 :
THE・GEME
:2004/09/23(木) 19:01 ID:???
∧_∧
∩(゜∀゜)∩
|〜 〜 |
| 〜 〜 |
|〜 〜 〜 |
| 〜 〜 〜|
|_______|
663 :
◆AM2/SAKAKI
:2004/10/06(水) 02:35 ID:???
>>650
のお題で
「今日はテストの答案を返すぞ、名前を呼ばれたヤツは取りにこーい!」
次々と答案を受け取りにゆく生徒たち。
教室のあちこちでため息や喜びの声が入り混じる。
そして、ここでも……。
「よー、神楽。点数どうだった?」
「うるさいな、お前こそどうなんだよ!」
「私はボチボチやなー」
ボンクラーズの3人が互いの点数を尋ねあっていた。
「それなら3人同時に見せっこしよーぜ、せーの」
664 :
◆AM2/SAKAKI
:2004/10/06(水) 02:35 ID:???
「31てん」
「30てん」
「42てーん」
3人同時にため息が出た。
「なんだかなぁ……自分がバカだってのはわかってるけど」
「まあ体力バカは仕方ないよな」
「バカにバカって言われたくないっ!」
「2人とも仲良しやなあ」
「まあ点数のことはともかく、問題は他のヤツらに勝っているのかどうかではないだろうか!」
「そーは言っても榊やよみだって頭いいし、ちよちゃんにはどーやっても勝てないだろ」
「これだから体力バカは困る」
「なんだとー!」
「1人1人の力は弱くても、私たちはボンクラーズ!3人の力を合わせればいいじゃないか!」
「なるほどー、それはええかもしれんなー」
「まずは、よみと勝負だー!」
665 :
◆AM2/SAKAKI
:2004/10/06(水) 02:47 ID:???
「よみー」
「ん?」
突然呼ばれて暦が振り向く。
「何だよ智、テストの答え合わせでもしたいのか?」
「誰がそんなものするかー!いいから点数教えろ!」
「何だよ……91点だけど」
3人がズイっと暦に詰め寄る。
「31点!」「30点!」「42点!」
「3人合わせて103点!ボンクラーズの勝ち〜!」
あまりの迫力にたじろいだ暦だったが、
「ちょっと待て、なんだそりゃ!卑怯だぞ!」
「卑怯は敗者のたわごとだ!三十六計逃げるが勝ち〜♪」
素早く逃げ去る3人を見て、あきれる暦だった。
666 :
◆AM2/SAKAKI
:2004/10/06(水) 03:16 ID:???
「どうだ!ちゃんと勝ったろ?」
「う〜ん、コレでいいのかなあ」
「ええんちゃう?」
強引な勝利で勢いづく3人。
「この勢いで、榊ちゃんにも勝利だ!」
「よ、よ〜し」
「いくで〜」
しかしその頃、一方的に言い負かされて悔しがる暦は……。
「くそー、あいつら一体なんなんだ!」
怒りを抑えきれない暦だったが、ふと頭に閃くモノがあった。
「あいつらが数で来るなら、こっちも数で勝負すれば……」
ニヤリと笑みを浮かべて、榊の姿を探しに行く。
667 :
◆AM2/SAKAKI
:2004/10/06(水) 03:26 ID:???
そして3人は次の目標、榊へ。
「榊ちゃん見〜っけ!」
「よし、行くか!」
「ちょっと待ってや〜、なんかよみちゃんと話してるで〜」
見ると榊と暦はテストの答案を見せ合っているようだ。
「これはマズいな〜」
「よみが91点だから、榊と組まれるとヤバいぞ」
「ここは撤退やな〜」
円陣を組んで作戦を立て直す。
「とにかく一人ずつ相手にしなきゃダメだ」
「それなら、よみがちよちゃんに話しかける前に勝負だ!」
「いそいでちよちゃんを探さんと〜」
668 :
へーちょ名無しさん
:2004/10/09(土) 10:59 ID:.2S0bwUM
む、そう来たか。まずは乙
669 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/10/09(土) 17:02 ID:???
なるほどそういうやり取りがあってちよちゃんの所に行ったのか。
納得。そして乙
670 :
へーちょ名無しさん
:2004/10/10(日) 21:38 ID:???
登場人物は不問。ストーリー内容もお任せで。
ただし、次の3つの言葉を必ず入れて書いて下さい。
「営業」「篭(かご)」「レンタルビデオ(DVDでも可)」
落語の三題噺(さんだいばなし)をイメージして出してみました。
671 :
(。-∋眠)<.。oO(眠い名有り)
◆4sS6D/pkQc
:2004/10/10(日) 23:42 ID:???
>>663
すっげー乙。
そんな裏事情があったのか〜〜
>>980
によろですね。
672 :
へーちょ名無しさん
:2004/10/12(火) 01:07 ID:???
>>663-667
原作の意外な裏事情で、筋が通っている。
アイディアの勝利ですね。
面白い。ブラヴォー
673 :
へーちょ名無しさん
:2004/10/13(水) 00:46 ID:???
とりあえず一つ進めてみます。
次のお題は「営業」をどう使うかが鍵かも。
あずまんがにはあんまり縁のない言葉だと思いますし。
674 :
(。-∋眠)<.。oO(眠い名有り)
◆4sS6D/pkQc
:2004/10/14(木) 22:06 ID:???
さぁ、進めてみますよ
675 :
へーちょ名無しさん
:2004/11/09(火) 19:03 ID:H1Qxmyog
age
676 :
へーちょ名無しさん
:2004/11/24(水) 20:18 ID:yqr5XaV2
誰も書かないのかにゃ?
677 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2004/11/25(木) 02:06 ID:???
レンタルビデオ店での話・・・・・・
だめだ、しょっぱいのしか浮かばないorz
678 :
(。-∋眠)<.。oO(眠い名有り)
◆4sS6D/pkQc
:2004/11/26(金) 19:03 ID:???
気が向いたら書いてみようと思いつつすすめてみる
679 :
へーちょ名無しさん
:2005/01/15(土) 14:53 ID:sWrLtc3k
↓さぁ
680 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/01/17(月) 23:50 ID:???
えーと先に言っておくとキャラはあずまんがじゃありません。
創作板の奴を使いまわしております。(あずまんがだと思いつかなかった)
681 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/01/18(火) 00:04 ID:???
ここは都内某所にある私立桜花学園・・・・・・・
「おはよう百合子さん」
「よっ、ゆりゆり」
「ごきげんよう、静さん、咲月」
教室に入ってきた縦ロールの髪をした女子と、長身で金髪の女子にワンレングス
ヘアーで目付きの鋭い女子が挨拶を交わした。縦ロールは三千院静(さんぜんいんしずる)、
金髪は赤羽咲月(あかばさつき)、ワンレングスは平井百合子(ひらいゆりこ)という。
さらにもう一人ショートカットでこの中で一番小柄な少女が元気なさそうに
教室に入ってきた。
「おはよう京子。どうしたの?元気ないわね」
「うん。ちょっとね」
彼女の名前は相田京子(あいだきょうこ)という。
「ははーん。さてはキョロ、昨日TVでやってた踊る大捜査線2録りそこなったな」
ニヤリと笑って咲月は指を京子に突きつけ指摘する。
「何で分るの?」
「だって京子さん、前々から楽しみにしてましたもの」
京子の顔を見れば大体分ると静は言いたいのだ。それくらい京子は顔に出るのだ。
682 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/01/18(火) 00:16 ID:???
「DVDに録画しなかったの?」
「それが弟の京介が年末にK-1とか録画してたせいで容量足りなくて
全然録画されてないのよ」
百合子が尋ねると、京子はがっくりと肩を落としてそう答えた。
「あーそれはしょうがねぇなぁ」
「でもどうして京子さんはその時いなかったんですの?」
「家族旅行してて帰ってきたのがその翌日だったのよ」
京子はそう言って自分の席に座る。咲月は百合子の机の上に座っており、
百合子は自分の席で早くも寝る体勢だ。静は立っている。
「よし、じゃああたし達が詳細を教えてやろうじゃないか」
「ちょ、ちょっとやめてよ!今度レンタルして見ようと思ってんだから」
「見れなかった京子さんの為ですわ!レインボーブリッジ封鎖出来ません!」
「事件は現場で起きてるんじゃないのよ!会議室で起きてるのよ!勘違いしないで!」
「やめてって言ってるでしょ〜!百合子も〜」
ネタバレしだす静。面白そうとばかりに百合子も加わってくる。
683 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/01/18(火) 00:32 ID:???
京子は耳を塞ごうとするが、咲月はそれを遮った。
「ダメダメ、ゆりゆりも静も。セリフだけじゃ伝わんないって。ちゃんと
説明しないと」
「きーっ!あなた達って本当に性格悪いわねぇ〜」
ほとんど奇声に近い声をあげる京子。
「えーとだな。まあ最初にレンタルビデオ店が何者かに爆破されてくんだけど、
それはこの後待ってる展開の序章に過ぎないんだわ。その後も爆破事件は
続いて、ついには犯行グループはレインボーブリッジを爆破する予告するんだ」
「そこに篭に乗った青島さんが颯爽と現れるのですわ」
「篭〜〜〜〜〜〜?」
京子は目を丸くする。この段階で百合子は引いていた。
「ええ。今までそれで営業してましたから」
「営業〜〜〜〜〜!?」
684 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/01/18(火) 00:39 ID:???
「篭と青島の活躍で何とかレインボーブリッジ爆破は回避出来たんだけど、
それに怒った犯行グループが青島を狙う!青島の危機に現れたのがスナイパー
となった室井だよ」
「な、何であの人スナイパーになってる訳!?」
「そこら辺は次回作で語るそうですわ」
「本当なの、百合子!?」
百合子は半分呆れ顔で首を横に振った。
「そんな物語だったら、私が見たいわよ」
「あーよかったぁ。本当じゃないんだ」
「というか普通は信じないわよ。あんまりに突拍子ないじゃないのよ。
篭で営業って何よ。京子も単純ねぇ」
「あーゆりゆりもそう思うか。でもあんまりキョロが本気にするもんだから」
「ついつい調子に乗ってしまいましたわ」
685 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/01/18(火) 00:54 ID:???
「どうせ私は単純よ!ふん!!」
京子はぷぅと頬をふくらませてそっぽ向いてしまった。
ため息をついた後、百合子は京子を振り向かせて言った。
「一応、録画しておいたからそれでよければ貸すわよ」
「本当!?ありがとう百合子」
パッと表情を輝かせる京子に百合子は釘を指す。
「その代わり、今日は私が授業エスケープしても追いかけない事。いいわね」
「う・・・・・・しょうがないわね」
迷ったものの録画したのを見るのを選ぶ京子だった。
「さすがですわ百合子さん。用意周到ですわ」
「ただの偶然だろ」
そこに担任の教師が教室に入ってきた。それを見るなり速攻でエスケープ
する百合子であった。
「待ちなさい!」
今日もまた波乱に満ちた一日が始まろうとしている。 終
686 :
へーちょ名無しさん
:2005/01/24(月) 22:57 ID:???
無理やり話しにした感がイイ(w
687 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/02/03(木) 22:18 ID:???
よくよく考えたら、あずまんがキャラでも出来ない事もなかったな。
688 :
へーちょ名無しさん
:2005/02/13(日) 21:37 ID:???
別にあずまんがキャラでなくてもいいわけだし、前例があるし。
しかしまた流れが止まってしまったなぁ。
689 :
へーちょ名無しさん
:2005/02/14(月) 23:55 ID:???
次の方、お題をよろしく。
690 :
National defense Secretary(国防委員長)
◆pD5R0lbW0.
:2005/02/15(火) 00:01 ID:???
お題
「スキー」などいかがでしょうか?
691 :
へーちょ名無しさん
:2005/02/16(水) 06:33 ID:???
それじゃ「スキー」で回転スタート
692 :
へーちょ名無しさん
:2005/02/17(木) 00:15 ID:???
スーパー大回転
693 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/02/19(土) 01:55 ID:???
進めておくとするか
694 :
へーちょ名無しさん
:2005/02/24(木) 18:27 ID:Of2Pubc6
スキーの季節が終わる前にはよ書かな!
695 :
27
◆gZ3JFQh5g6
:2005/02/24(木) 19:10 ID:???
初カキコ
自分の作品はただ今制作中
696 :
へーちょ名無しさん
:2005/02/24(木) 22:19 ID:???
スキーといったらシュプールとかモーグルとか
横文字を使ったトリックが有名
697 :
へーちょ名無しさん
:2005/02/24(木) 22:21 ID:???
よつばと系キボンヌ
698 :
27
◆gZ3JFQh5g6
:2005/03/15(火) 20:04 ID:???
とりあえず埋めとくか
699 :
へーちょ名無しさん
:2005/03/15(火) 23:41 ID:???
↓
700 :
いつまでも一緒 in skiing
:2005/05/22(日) 23:36 ID:P/ibJcxE
真っ白な銀世界。
あたり一面が宝石のように輝いている。
日付は12月24日長野県白馬。
ちよ以下智、暦、神楽、榊、かおりんは、ちよの別荘にきていた。
そして現在スキー場に来ており、リフトで山を登り、頂上にいる。
「こんなところにまで別荘あんのかよ……」
「やっぱり山の空気は綺麗ですね―――」
「そうだな」
ちなみに言わなくてもわかるだろうが、かおりんの頭の中は榊のことで一杯である。
――クリスマスイブに榊さんと…… キャー!!
と、5人は頂上からその綺麗な景色を見ている…… 五人!?
「あれ!大阪さんは!?」
そう。大阪の姿が見えない。どこにも……
「大阪ぁ―――どこだぁ―――?」
「みんなぁ〜〜〜」
小さい声が聞こえる。全員がそっちのほうを見ると―――
「「ああっ!!」」
全員が一斉に驚いた。
大阪はリフトに乗っていた。しかも下りの。
「おりれなかったのかよ……」
スポーツ万能の神楽にとっては信じられない光景だ。
「おーい大阪ぁ。1周して戻って来―――い」
「わかったぁ〜〜〜」
その声が聞こえた時には、すでに姿は見えなくなっていた……
701 :
いつまでも一緒 in skiing
:2005/05/22(日) 23:37 ID:P/ibJcxE
そして1周した大阪がとうとう着陸(?)の瞬間を迎える。
ズサァ――――ッ、ドテ!
雪の上に、かなり派手に突っ込んだ。
神楽が近寄って起こしにいく。
「大丈夫か?」
起き上がりながら、大阪はこんな事を呟く。
「あかん。やっぱり雪は滑って危険や……」
「…………」
と、こんなことがあって、全員が滑れる状況になる。
「よっしゃぁ!行くぞぉ〜〜!」
「神楽!勝負だぁ!!」
智が神楽の横に並ぶ。
「ほぅ、いい度胸だ」
二人がストックで斜面のすぐ側まで進んで行く。
「スキーには自信があるんだ。じゃぁ行くぞ!3、2、1」
「「0!!」」
最期は同時に言って智と神楽が同時に滑り始めた。
「それじゃぁ私たちも」
「そうですね」
「うん」
「そうだな」
「せやね」
続いて残りの面々がゴーグルをかけ、滑り始める。
すでに神楽と智は豆粒だ。
彼女たちも一斉に滑り始めたのだが、榊と暦はパラレルターンでザッザッザッと斜面を下っていくのに対し、
ちよ、大阪、かおりんの通称なまこチームは…… 遅い。かおりんと大阪に関してはボーゲンすら怪しい状況である。
「ああっ榊さ……」
ドテ!
何とか榊について行きたいかおりんだが、滑れないものは仕方ない。転んで右のスキー板が飛んでってしまった。
そのまま少し滑り落ちたので、板は自分より結構上にある。
体重が分散されないので、右足が雪に埋まってしまう。この調子では登って取りに行くのは大変だ。
丁度、板の近くにちよと大阪がいるのが目に入った。
「かおりんさ〜〜ん。大丈夫ですかぁ?」
「大丈夫〜〜。ちよちゃん、板取ってぇ〜〜」
かおりんの板を見つけたちよはそれを取ろうと腰をかがめた。
が、慣れてない素人が斜面で腰を曲げると……
「あっ、ああ!!」
板を掴む事は出来たが、そのまま転んでしまう。このままだとかおりんのように斜面を転がる羽目になる。
「ちよちゃんあかん!」
大阪が機転を利かせてちよの手を掴む。しかし、こんな事をすればどうなるか。一目瞭然だ。
きりもみ状態になって斜面を滑走して行く。
「あ〜〜〜ああぁ〜〜〜」
「あ、あ、誰か止めてくださ〜〜い〜〜〜」
2人が線香花火になったように、そこから板やらストックやら雪やらが弾け飛ぶ。
結局止まったのは、かおりんが豆粒に見えるような所。立ち往生することになってしまった。
「あかん。やっぱり雪はあかん」
「あーあー、どうしましょう」
702 :
いつまでも一緒 in skiing
:2005/05/22(日) 23:37 ID:P/ibJcxE
ドサァン!
「よっしゃぁ!私の勝ちぃ〜〜〜!」
智の滑り方は派手だった。
ゲレンデの殆どを直滑降で滑り降りたのだ。
そして終わりの100メートルほどは自分で転んで、斜面の終わりの木の下で丁度止まった。ある意味神業である。
「にしてもお前は……」
そのすぐ後に神楽と榊が降りてきた。
ほぼ直滑降した智のすぐ後に到着できたことを考えると、やはりこの2人の運動能力はすごい。
「やーいやーい!ほらみろ!ともちゃんの勝ちだぁ!!」
「はいはいわかったよ」
自慢する智を無視して、神楽と榊は再びリフトへと向かって行く。
「な、なんだよ〜〜無視すんなよぉ〜〜」
2人を追って、智もリフトへ乗り込もうとしたら、隣へ暦が降りてきた。
「おう、遅いじゃないか」
「怪我して迷惑かけるなよ」
「するわけね〜〜〜じゃん!」
と、その時木の上からドサドサ!と雪が落ちてきた。
無論、智とその側にいた暦は雪まみれだ。
「くけ――――っ!!この木めぇ〜〜〜!」
「バカッ!よせ……」
怒った智は暦の静止も聞かず、木に思いっきり蹴りを入れる。2人が雪だるまになりかけたのは言うまでもない。
「はぁ……」
「どないしよ〜〜」
一方大阪とちよはゴーグルをはずして、斜面に寝転んで青空を見上げていた。
「ちよちゃん」
「なんですか?」
「こんなに空が綺麗やったらなぁ……」
「?」
「雪崩とか起きそうやなぁ」
「!」
何故そんな考えになるのだろうか。
「この前聞いてんけどなぁ、雪崩の直撃受けて、腹掻っ捌けて内臓露出した死体運んだて警察の人が言うとったよ」
「!!」
ちよはそれを想像してしまい、もうガクガクブルブルである。
ザッザッ、ザザァッ
と、二人の横で、スキーの止まる音がした。榊と神楽だ。
「これ」
「ほら、滑らねーとスキーじゃねーぞ」
榊と神楽が二人のスキー板を担いで滑って来てくれた。
「あ、ありがとうございます」
「いいっていいって。悪いな。先に行っちまって。今度は一緒に滑ろうな」
礼を言って、二人はスキーを履く。
「ちよちゃんも、まだボーゲンが完全に出来ているわけじゃないから、一緒に滑りながら行こう」
「じゃ、大阪はどれくらい出来るの?」
「今日がスキー初めてやねん」
「は?」
「だから〜〜 今日が始めてやねん。スキー履くのも」
神楽は言葉を失う。
「だったら、なんでリフトに乗ったんだ?」
「皆乗ったし……」
もう「はぁ〜〜」とため息をついて、顔を押えた。
確かに、スキーしたことある人物ならリフトぐらい乗れるな、と神楽は思った。
「それじゃぁ、とにかく滑って降りれるようにするぞ。」
「よろしくおねがいします」
ということで、ちよには榊、大阪には神楽がついて教えることになった。
703 :
いつまでも一緒 in skiing
:2005/05/22(日) 23:39 ID:P/ibJcxE
「すみません。わざわざ」
「気にしなくていいよ」
ちよは何回か転びそうになりながらパラレルの練習をしている。
「あっ!」
と、ちよが足を滑らせ転びそうになる、と―――
はしっ!
榊が手を掴む。さっきから彼女のおかげで、ちよは一回も転んでいない。やはり、並大抵の運動能力では出来ない技だ。
と、その横を―――
「何やってんだぁ――――!!」
智が直滑降で滑り降りて行く。最後の言葉を言い終わる頃には、すでに豆粒である。
その様子はまるでスキー場の暴走族とでも言ったところだろうか?
一方上を見ると……
大阪の方はフラフラと超低速で迷走している―――こっちはスキー場の迷惑運転だ。
ただでさえ教えるのが苦手な神楽は、かなり苦戦しているようだ。
「なんかさ、かわらないいよね」
榊が微笑んだ。少し珍しい光景だ。
「はい?」
「大学にいってもさ、皆同じだなぁって思ったんだ」
おそらく、ここにいる全員が思ったことはあるだろう。
皆、いつまでも一緒だと。たとえ、実際に側にいなくても、心のどこかに皆がいる、と。
「そうですね!」
「また、来年も一緒にいろんなことできるよね」
「もちろんですよー!来年も、さ来年も!その次の年も、ず〜〜〜〜っと一緒ですよ!」
ちよも満面の笑みで榊に返答した。
「さぁ、滑ろうか」
「はい」
「じゃぁ足をこうして――――」
スキーが終わり、5人が山のふもとまで降りてきた…… またしても五人である。
さて、いない一人は……
「あっ〜〜〜〜っ!かおりん!!」
智に言われて、ちよと大阪はハッとなった。
「そういえば私たち……」
「かおりんちゃんのスキー板……」
その頃、山の中腹では……
「あーあ、結局私は忘れられたままかぁ……」
ため息をついた。
彼女は高校生時代から不幸に見舞われていた。榊とは良くすれ違ってしまい、木村には好かれてしまい……
――それに影も薄いしなぁ……
そんなことを思っている彼女の前に、一人の女性が駆け寄った。
高い身長。スラッとしたスタイル。サラリとした長い髪。間違いない。彼女の憧れの女性、榊である。
「かおりん」
「さ、さささ、さかきさ……」
「ごめん。忘れてて。板は下にあるから、背負って行く」
「え?え?」
突然のことに、かおりんはなかなか正しい思考判断が出来ない。まさか、まさかまさか……
「ほら」
「え……ああ、あああああ!!」
正に、彼女の理想していた現実である。まさか、夢でしか体験できないと思っていた事が、今現実に起きている。
今、榊が彼女を背負って、颯爽と銀世界を滑っているのだ。
――こ、これ夢じゃないよね!現実よね!!榊さんが…… 榊さんが私を背負って……!!!!
もうかおりんの胸はときめきと幸せで一杯である。
かおりんはこの夢心地で山のふもとまで降りて行った……
704 :
いつまでも一緒 in skiing
:2005/05/22(日) 23:39 ID:P/ibJcxE
数日後。別荘にて
「ごほっ!ごほっごほっ!!」
かおりんは風邪になった。無理も無い。運動もせずに、ずっと雪の中でいたのだから。
でも、彼女は今も幸せである。
獣医を目指してる学生といっても、榊は医者の卵。その責任感故に、かおりんを看病している。
「大丈夫か?」
「いいえ。榊さんが横にいてくれてますッ、ヘックシュン!」
「ああ、あまり動いちゃダメだ」
その様子をちよ、大阪、暦、神楽が見ている。
「へーちょ」
「大阪さんも風邪ですか?」
「少なくとも花粉症やないな。にしてもかおりんちゃん幸せそうやなぁ〜〜〜」
「ま、榊はかおりんの憧れだったからなぁ……」
「それに比べてともは―――」
冷たい目で、暦が智に視線を送る。
「直滑降で建物に突っ込んで骨にヒビとはな」
智の右手にはギブスがしっかりと巻かれていた。
「本当、目も当てられねぇな」
「しかも、次の日に遊んでから気づくんだしなぁ……」
「えーい!!別に骨折ぐらいなぁ〜〜〜っ!!」
「ともちゃん、無理しちゃいけませんよぉ。治療費、15万はあるんですから」
流石にちよのこの現実的な一撃は、智にもキツかった。
「うぐ……」
「お母さんやお父さんに必要以上の心配をかけるのはよくないですよ」
「うるさいうるさ〜〜〜い!ちよすけ!!今日という今日は許さん!!ともちゃんチョ――――ップ!!」
「あっ、ともちゃんまっ……」
と、チョップをちよの頭に振り下ろしたわけだが、いつもの癖で忘れていた。
振り下ろしたのが折れているほうの手(右手)だった事を……
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――っっ!!!!」
「バカ……」
「痛いです……」
「ちよちゃん、大丈夫?」
「あーあー、これで手術費上がる羽目になったかもしんねーぞ」
そんな光景を、榊は少し楽しそうに見ていた。
皆いつもと同じ。彼女の側で、彼女の事をじっと見つめているかおりんも。そして、その光景を見ている自分も同じ。
――本当に、いつまでも続くよね。きっと……
榊は空を見上げた。
スキーしたときと同様に、窓の外にはこのまま変らないんじゃないかと思えるくらい、透き通った青空が広がっている……
705 :
(ー・∋眠)<.。oO(眠い名有り)
◆4sS6D/pkQc
:2005/05/22(日) 23:42 ID:???
いやぁ〜〜すみません!
最後らへんの榊がかおりんを背負うのを書きたくて書いちゃいました。(その割にはその部分短くなったけど)
ささ、次もgo!go!go!
706 :
へーちょ名無しさん
:2005/05/22(日) 23:44 ID:???
>>705
自作キャラでよければ構想はあったのにぃ!!
707 :
へーちょ名無しさん
:2005/05/24(火) 18:00 ID:???
早いモン勝ちね。
708 :
27GETTER
◆pXWVmj9lto
:2005/05/25(水) 21:01 ID:???
ストナー・サンシャ埋め
709 :
へーちょ名無しさん
:2005/05/26(木) 21:49 ID:???
>>706-708
お前らはSSを書いた人に乙の一言も言えないのか?
>>705
乙
710 :
へーちょ名無しさん
:2005/05/26(木) 21:51 ID:???
>>700
チョー乙。
携帯で読んじゃったからパケ代コワイ…
711 :
国防委員長
◆Ps6jeUWgS6
:2005/05/26(木) 21:51 ID:???
>>705
乙
712 :
へーちょ名無しさん
:2005/05/26(木) 21:51 ID:???
ちうことでお題は…「授業開始前の朝の学校で,ゆかりとにゃもが…なストーリー。」でゴー!
713 :
限界
◆QkRJTXcpFI
:2005/05/27(金) 12:22 ID:???
ラウンジ初書子 ついでに埋め。
714 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/05/27(金) 20:44 ID:???
>>705
乙です。千尋だったら本当に忘れ去られてそうだ。
715 :
(ー・∋眠)<.。oO(眠い名有り)
◆4sS6D/pkQc
:2005/05/29(日) 20:08 ID:???
うめまふ
716 :
へーちょ名無しさん
:2005/05/29(日) 22:05 ID:???
埋めるの忘れてた
717 :
限界
◆QkRJTXcpFI
:2005/06/02(木) 19:30 ID:???
埋め埋め
718 :
&
◆xjZa72AaqY
:2005/06/16(木) 21:53 ID:???
埋めです。…しかし
>>712
さん、ちょっと何かズルいですよ〜。20の倍数−10じゃないのに
お題出しちゃったりして〜
719 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/06/16(木) 23:11 ID:???
さーて誰が書くかな?
720 :
紅茶菜月
◆5xcwYYpqtk
:2005/06/26(日) 23:18 ID:???
とまっているのもなんなんで、今から書くね。
721 :
紅茶菜月
◆5xcwYYpqtk
:2005/06/27(月) 00:48 ID:???
『朝靄』
空梅雨という話がちらほらと聞こえ出す、6月初旬のある日。
薄い朝靄が立ち込める車の中で、ゆかりは大きく欠伸をした。
「にゃもー。ねむいよー」
「もう。ホントにだらしないんだから…… 」
社会人として、もうちょっと何とかならないのだろうか、と半ば諦め
ながらも、深い溜息をつく。
「しょーがないだろ〜 朝6時に学校に着くなんて、とても信じられん」
ぼさぼさの頭をかきながら、ゆかりは眠そうに目を擦った。
「それにしても、よく覚えていたなー 」
感心したような、からかうような口調に、みなもの頬が少しだけ
紅く染まる。
「忘れるはずないじゃない…… 」
暫くいつもの道を走ると、みなもの車は、職員専用の駐車場に滑り込み、
振動音がとまる。
722 :
紅茶菜月
◆5xcwYYpqtk
:2005/06/27(月) 00:48 ID:???
「いきましょ」
車から降りた二人は、トランクを開けて荷物を取り出す。
校舎を横切り、裏庭まで歩いていく。誰もいない早朝の学校は、微かに
響く小鳥の泣き声以外は、本当の意味での静寂に包まれている。
みなもは桜の木の根元まで着くと、小さく頷いた。
「そろそろ、いいわね」
真剣な表情で、ゆかりを見つめる。
「あーいいよ」
いつもはお気楽な調子のゆかりも、少し真面目な顔つきに変わっている。
二人は抱えていた荷物の袋から、スコップを取り出した。
「確か、この辺りだったわね」
桜の根を傷つけないように、地中の物を壊さないように、慎重に掘り返
していく。
十センチ程進むと、先端にカチリとした音が鼓膜に響く。
「あった! 」
二人の女教師は顔を見合わせて、小さく叫んだ。ここからは軍手をはめた
手を使って、慎重に掘り進んでいく。
白い紙が入ったビンが。土の中から取り出されるのには、さほど時間は
かからなかった。
723 :
紅茶菜月
◆5xcwYYpqtk
:2005/06/27(月) 00:49 ID:???
「十年…… 経ったのね」
タイムカプセルを埋めて十年後に掘り出そうと、卒業式の日に言って
二人は分かれた。でも奇妙な縁は、彼女達を再び母校に結び付けて……
今日を迎えた。
「あけようか 」
頷いたみなもが指先をビンにからめて、紙を取り出す。
小さく、しかし丁寧に折りたたまれた紙と、多少折り目がずれた紙が
同時に、もう一方の掌に転がった。
「ゆかり、相手が書いた紙を見ない? 」
「いいわよ」
「同時にね」
「おっけ」
軽い視線のやりとりの後、二人は封印された紙を開いた。
「にゃも、変な男に捕まりませんよーに」
「ゆかりの、いい加減な性格がなおりますよーに」
お互いの顔を見合わせて…… 噴き出してしまった。
(了)
724 :
へーちょ名無しさん
:2005/06/27(月) 21:32 ID:???
乙です・で、なぜ二人はタイムカプセルにそんなものを?
725 :
紅茶菜月
◆5xcwYYpqtk
:2005/06/29(水) 00:59 ID:???
>>724
なんでだろ……若気のいたりってことでorz
即興で書くのはむずいですね。
726 :
へーちょ名無しさん
:2005/06/29(水) 01:18 ID:???
お疲れさまです。それと埋め
727 :
へーちょ名無しさん
:2005/06/29(水) 06:28 ID:???
>>723
> 「にゃも、変な男に捕まりませんよーに」
> 「ゆかりの、いい加減な性格がなおりますよーに」
今でも変わってないですねw
728 :
へーちょ名無しさん
:2005/07/01(金) 21:53 ID:???
>>221-223
乙!…それと埋めっす
729 :
紅茶菜月
◆5xcwYYpqtk
:2005/07/02(土) 01:07 ID:???
感想くれたひとありがと。あずキャラで書くのはやっぱ楽しいですね。
とりあえず一歩進めとこ。
730 :
へーちょ名無しさん
:2005/07/02(土) 01:43 ID:???
えー、ではお題。…
主人公がよみで
悪役がゆかり&みなも(黒幕的司令塔役)と大阪(実働役)な
エロい(ソフトかハードかは問わず)SS…
…という条件さえ守ればなんでもいいのでレッツらゴー!
731 :
へーちょ名無しさん
:2005/07/03(日) 18:28 ID:RhiyAhMI
>>723
乙
埋めぇーうめぇー梅ぇー上手ぇー(掛詞
732 :
へーちょ名無しさん
:2005/07/03(日) 20:10 ID:???
>>723
お疲れさまです。…それと「スーパーさげ」と「埋め」で御座います。
733 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/07/04(月) 21:41 ID:???
>>723
お疲れ様です。やっぱり二人は変わってないですね
734 :
へーちょ名無しさん
:2005/07/06(水) 22:37 ID:???
>>723
乙!
>>730
………「キューティー○ニー」?…
735 :
へーちょ名無しさん
:2005/07/08(金) 23:09 ID:???
とりあえず、一つぐらい進めておきますね。
736 :
紅茶菜月
◆5xcwYYpqtk
:2005/07/12(火) 00:59 ID:???
いっこ進めるよ。
>>730
垂涎もののお題ですね……
737 :
いいんちょ
:2005/07/12(火) 01:00 ID:???
ポーンを前に進めましょう
738 :
へーちょ名無しさん
:2005/07/19(火) 00:51 ID:???
進行させよう
739 :
へーちょ名無しさん
:2005/07/23(土) 23:02 ID:???
こんなときだが進め。
↓どぞ
740 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2005/11/03(木) 18:50 ID:???
なんか困っていらっしゃるようなので、気に入るかどうかわかりませんが
【よみみたR】
741 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2005/11/03(木) 18:51 ID:???
はぁ、はぁ、はぁ。
ようやく校門までたどり着くと、一息つく。
慌てて逃げ出してきたけれど。
こんな時簡に、一体誰が。
夜の学校。
英語の宿題が出されたんだけど、不覚にも教科書を忘れたから、取りに戻ったんだ。
そしたら、教室は真っ暗だったのに何かがうごめく音がするじゃないか。
おまけに何かくぐもった女の人の声。
それが嬌声だと気付いた時、私は音の主も確かめないまま、全速力でその場を遠ざかっていた。
越せそうだけど躊躇してしまう壁の、向こう側の世界。
今でも心臓がドキドキしている。
「あれ、よみちゃん。こんなところでどうしたん?」
「おふぁぁ!」
突然声をかけられて、びっくりして振り向くと大阪がいた。
「せやったんか。なるほどなぁ」
事の経緯を説明すると大阪は大きく頷いた。
「全く、うちの生徒に学校をホテル代わりに使うような奴がいるなんて意外だよ」
思わずため息が出る。
「生徒やないと思うけどな」
「は?」
私が首をかしげかけたら、着メロが流れた。
私のじゃない。
「ちょっとまっとってやー」
大阪が胸ポケットから携帯を取り出す。
「もしもし、春日ですー」
……時間にして一分くらいだろうか。
その間に、大阪は一瞬だけちらりとこちらを見た。
なんなんだろうと思ったから聞いてみた。
「誰から?」
でも、大阪ははぐらかした。
「いや、なんでもあらへん。気にしたらあかん。それより、そういうことなら宿題一緒にやらへんか?
よみちゃんは教科書を見ることができる。私はよみちゃんに宿題教えてもらえる。二人ともハッピーや」
そのありがたい申し出に、私もはぐらかされることにした。
今から教室に戻って件の音の主と鉢合わせするのも嫌だし、時間を置いたら学校は鍵がかけられてしまう
だろうし、そのことに比べたら、こちらをちらりと見たことなんてどうでもいいことだったから。
742 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2005/11/03(木) 18:51 ID:???
大阪の家は思ったより近くにあった。
大きさも、ちよちゃん家と比べたら小さいが、うちよりは大きい。
大阪は鍵を開け、私を中に入れてくれた。
私は「お邪魔します」と言ったけれど、何も返答がなかった。
「今日はお父さんもお母さんも帰りが遅いねん」
「そうなんだ」
「せや、コーヒー淹れて来るから、私の部屋で待っとって。階段あがってすぐ右の部屋やねん」
「あ、おかまいなく」
私はそう言ったけど、大阪は廊下の奥に吸い込まれていった。
仕方なく1人で階段を上り、「AYUMU」と書かれたプレートの下がったドアを開ける。
が、中は真っ暗だったので、やっぱりドアの前で部屋の持ち主を待つことにした。
間もなく大阪が階段を上って来て、電気をつけてくれた。
小さなカラーボックスに、飾り気のない木の机。レモン色のシーツのかかったベッド。
意外に普通の部屋だった。
もちろん机の横に鎮座する信楽焼のたぬきを除けばの話だが。
大阪はひとまず机の上にお盆を置くと、小さなテーブルを引き出してきた。
「まぁ、座って」
コースターを机に置き、その上にコーヒーカップを乗せた。
「ありがとう」
いろいろあってのどが渇いていた私は、とりあえず口をつけた。
「……コーヒーってこんな味だっけ?なんかちょっと苦いような」
「コーヒーなんだから苦いのは当たり前やん」
「うーん、そうじゃなくて、うまくいえないんだけどなんかコーヒーの苦味と違うような。それに匂いも
ちょっと変な気がする。なんかまとわりつくような甘ったるい香りが混じってるっぽい」
「ふーん」
「ところでこの部屋、なんか暑くないか?」
「ふーん」
ふと顔を上げると、大阪が嫌な笑顔を浮かべていた。
743 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2005/11/03(木) 18:52 ID:???
そこはかとない危険を感じて立ち上がろうとして、思わずよろけた。
身体に力が入らない。
おまけに異常に暑い。
いや、違う。
私の身体が熱いんだ。
細い腕が、蛇のようにぬるりと首を絡めとる。
何時の間にか大阪は私の後ろに回りこんでいた。
不意に、耳に熱い息が吹きかけられる。
「ひゃ……」
思わず声が漏れた。
「ごめんな、よみちゃん。教室で愛しあっとったのはゆかり先生とにゃも先生やねん」
「なっ」
「ほんでな、私は二人のネコやねん。さっきも実は呼び出されてましたー。よみちゃんに見られたから急遽
中止の電話が入ったけどなー」
「じゃあ、さっきの電話は」
「せや。で、見たのがよみちゃんだって話をしたら、媚薬使ってええからこまして口封じしなさいって言わ
れました」
大阪の指が、襟口から泥棒みたいに忍び込んできていた。
「で、でも私は今まで先生たちなんて知らなかった」
「わかっとる。でも、2人は見られたと思っとる。ちょうどいいから便乗したんや」
「び……んじょう?」
「私もタチやりたいねん。イかされるだけは嫌やねんで」
普段とはぜんぜん違う、ねっとりとした艶やかな声。
「大丈夫。悪いようにはせぇへん。早く観念して身を任せてしまったほうがえーで?」
そんなこと言われても。
躊躇していると、不意に大阪が私の唇を吸った。
もう、頷くしかなかった。
曇りかけた眼鏡を外して机に置いたところで、理性が消えた。
だから、大阪が「にゃもちゃんに教えてもらった技で、たっぷりかわいがってあげるから」って言ったのは、
夢か現かわからない。
(Fin)
744 :
へーちょ名無しさん
:2005/11/06(日) 14:38 ID:HFeCEwJE
>>740-743
お疲れ様です。ところで、よみちゃんと大阪たんは私服なんですか?(メインキャラ達が通っている高校の女子の制服には
胸ポケットなんて無かったハズ)
745 :
眠名有
:2005/11/06(日) 19:10 ID:???
>>740-743
おー、乙乙ーーー
この後どうなったかすごく気になりますなー
とりあえずまたマターリと先へ進みませう
746 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2005/11/06(日) 22:01 ID:???
>>744
よみは制服ですが大阪は私服ですね。
でも、あずの高校の制服に胸ポケットがついてないのは、おそらく作画上の省略じゃないかと思います。
私も制服に詳しい訳じゃないので本当のところはどうかわかりませんが、生徒手帳の定位置として
胸ポケットは必ずあるものではないでしょうか?
(少なくとも私の場合は中学・高校共に制服には胸ポケットがついていました)
747 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2005/11/07(月) 00:12 ID:???
>>740-743
お疲れ様です。
暦にふぅと息を吹きかける描写が色っぽくてよかったです。
こういうので歩さんが攻めだと妙に納得してしまうです。
748 :
へーちょ名無しさん
:2005/11/07(月) 19:47 ID:???
>>740-743
乙です。・・・・・・良い・・・ですな。ただ、大阪さんのバックで糸を引いているであろう
ゆかりちゃんとにゃもちゃんが、なんと言うか、弱いと思いました。
749 :
へーちょ名無しさん
:2005/11/08(火) 01:25 ID:???
>>740-743
乙!…では、次の方、お題をどうぞ!↓
750 :
へーちょ名無しさん
:2005/11/08(火) 01:30 ID:???
>>740-743
お疲れ様です!
・・・お題「アオザイ」で、回転スタート!
751 :
眠名有
:2005/11/08(火) 22:22 ID:???
今回はやってみようかな
埋め
752 :
国防委員長携帯
◆pPcaXz35xY
:2005/11/08(火) 22:26 ID:???
アオザイねぇ
生春巻きもええなぁ
753 :
へーちょ名無しさん
:2005/11/10(木) 06:26 ID:???
埋め
>>752
あ、あの、もしかしてアオザイのことを「青菜」と勘違いしてません!?
754 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2005/11/10(木) 18:38 ID:???
埋め
>>753
ベトナムつながりということだと思います。
755 :
へーちょ名無しさん
:2005/11/10(木) 20:15 ID:???
埋めます
>>754
…え、生の春巻きって中華料理じゃなくてベトナム料理なんですか?
756 :
へーちょ名無しさん
:2005/11/10(木) 21:54 ID:???
生春巻き ベトナムでググってみた
ttp://www.akabanebashi.com/pages/vietnam/viet1a/viet1a.html
757 :
へーちょ名無しさん
:2005/11/13(日) 02:21 ID:???
進行させましょう
758 :
へーちょ名無しさん
:2005/11/14(月) 02:58 ID:???
さらに進める
759 :
いいんちょ
◆Ps6jeUWgS6
:2005/11/14(月) 03:01 ID:???
そしてとまる。
生春巻きはニョクマムでも旨い。
760 :
アオザイ論争
:2005/12/01(木) 22:29 ID:ATZ6YkAg
「ベトナムって行ってみたいなぁ〜〜」
大阪がそんなことを言い出したのはテスト数日前、宿敵水原暦をギャフンと言わせんと猛勉強に励んでいる時だった。
「は?何なんだ突然」
「せやからベトナム行ってみたいねん」
先ほどブルースリーだかブルーファイブだかで止められた手がまたしても止められてしまう。
「まめちしきー ベトナム行ったらなぁ、100円でご馳走が食べられるんやー」
「んなもんこっちだって肉まんくえるじゃん」
「ちゃうねん。もっとすごいご馳走やねん。おなか一杯食えるらしいで〜」
「生春巻きとかか?」
そういった神楽に対して、二人の視線が釘付けになる。
「あははははは」
「な、なんだよ!?」
「ばっかで〜 "春巻き"て言うんだから、生春巻きは中華料理に決まってるじゃん」
「そうやそうや」
二人に言われてみれば、確かにつじつまは合っている。
春巻きは中華料理なんだから、生春巻きも中華料理というのも納得できる。
「そうだったのかぁ。私今まで勘違いしてた。すごいなぁお前ら」
「へへーん、ことのともちゃんはなーんでも知ってるんだぞ」
智が自慢げに胸を叩く横で、大阪の頭の中にはちよちゃんのおさげが浮かんでいる。
それを生春巻きの皮で巻いてみると、それなりにおいしそうだ。
ということで口に運ぶと……
『なんやっちゅーねん』
不気味な声が脳内に響き渡るのと同時に大阪は首を振ってその想像を消し去った。
二人がどうしたのかと彼女を見たとき、彼女の頭の中にハッとあるベトナム料理が思い浮かんだ。
「ベトナム料理言うたら…… アオザイやなぁ」
「あ、それ私も聞いたことある。すっごく美味しいんだってね」
「私は名前くらいなら……」
しかし、ここで大問題が発生する。
「けど名前だけで食べたことなければ見たこともないねん」
「わたしもー」
「一体どんな形でどんな味なんだろ……」
三人とももう勉強などそっちのけである。
「う〜ん」と未知の食べ物『アオザイ』に対する想像力が膨らんでゆく。
「やっぱりさぁ、青いサイなんじゃない?」
「せやな。きっとそれや」
「それっぽいなー、でも…… どんな料理なんだ?」
智の意見に賛成した二人は、今度はどんな姿をしているのかという相談をし始めた。
「やっぱり、見た目が青いサイみたいな形なんやろうか」
大阪がノートに書いたのは……
お皿の上にサイが乗っていて湯気が立っているというまるで魚の姿煮のようなものだ。
無論パンダの時と同様に、絵心は榊に負けず劣らずである。
「いや、青いサイの肉使ってるんじゃないのか?」
神楽が考えたのはま野菜炒めのようなものである。
絵はそれなりに上手く、まぁ野菜炒めに見えなくも無い。
「ばっかでー、そんなの青いサイじゃなくてもいいじゃん。やっぱこれだろー?」
そうやって智が出したのは……
761 :
アオザイ論争
:2005/12/01(木) 22:29 ID:ATZ6YkAg
「おおー」
「ともちゃん絵上手いんやなぁ」
誰が見ても七輪の上に肉が乗っていると見える絵。
流石はちよの別荘に行くときに「お宅拝見!!」とかいう絵を描いただけのことはある。
「ほら、豚の肉とかさぁ『豚バラ』とか『豚タン』とか言うじゃん」
「あ」
「あー」
智に言われて納得してしまう二人。
「それじゃぁベトナムの焼肉屋に行ったら「アオザイタン一つくださーい」て言えばいいのか!」
「そうだ。そうできるようになれば私もベトナム通だな」
「あー、せやけど私焼肉弱いねん」
そうやってボンクラーズが雑談に沸いているところに……
「あ、勉強会ですか」
ボンクラーズ最大の宿敵とも言えるちよがやってきた。
「ちよちゃん、アオザイてどんな味なん?」
「へ?」
とんでもない質問に、ちよが思わず声を裏返らせてしまう。
「せやから、アオザイってどういう食感で舌触りで肌触りなん?」
ちょっと最後の質問がおかしい。
「……お、大阪さん?」
やっと状況が理解できたのだろう。
ダラ汗をかきながら説明を開始した。
「アオザイというのはベトナムの伝統衣装です。
『長い着物』て意味で、上衣とズボンを組み合わせています。上衣には大きいスリットが入っているんですよ。
体のラインをクッキリと見せるということで人気がありますね」
「あー、そうやったんかぁ」
ここでやっと三人は『アオザイ』の意味を知った。
「ラインをクッキリなぁ……」
自然に皆の視線が神楽の胸に集まる。
「な、なんだよ」
「ええなぁ、私もそんなんなりたいなぁ」
「!!!!」
包み隠さない単刀直入な表現に神楽の頬が赤く染まる。
「そういえば神楽の誕生日ていつだっけ?」
「再来週だけど?」
「よし、神楽クン。誕生日プレゼントにアオサイを送ろう。
そんでその日着てもらおう。お前のスタイルならもうすげーことに」
「ちょちょっと待てよ、恥ずかしいだろ!」
「ええやん。胸大きいのええやん」
「…………」
本当に大阪は遠回りに表現するということを知らないらしい。
「それと、ベトナムの料理といったら生春巻きですよ」
「「へ!?」」
この指摘に智と大阪がすっとんきょうな声を上げた。
横で神楽は「何だ、私の方が正しかったんじゃん」という目でこちらを見ている。
「「…………」」
しばしの沈黙の後―――
「くそう、バカじゃないもん!ちょっと勘違いしてたんだからな〜〜〜!!」
「人間知らへんこととかあるんや〜、バカにしたらあかん!」
「生春巻き知ってたことをそんなにを自慢したいかー!!そんなんならなー、誕生日はケーキの代わりに生春巻き食ってればいいんだーい!」
「誕生日に贈りつけたるで〜〜〜!!」
数日後、智と大阪がデパートでアオザイと生春巻きを買っているのを見たという暦の証言が入るが、二人が否定しているので真相は定かではない。
762 :
眠名有
:2005/12/01(木) 22:30 ID:???
>>754
の勘違いが面白かったので転用させてもらいました。
とりあえず駄文ですが、投下しました。
763 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2005/12/03(土) 12:35 ID:???
>>762
勘違い?なんで?
764 :
眠名有
:2005/12/03(土) 15:01 ID:???
>>763
○| ̄|_押し間違いだ……
>>753
のことです。ハイ
765 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2005/12/04(日) 20:09 ID:???
ええよー 私は心が広いから許したげるでー
海のように広い心ー
……具体的に言えば死海くらい
766 :
へーちょ名無しさん
:2005/12/04(日) 23:52 ID:???
せめてカスピ海くらいで
767 :
眠名有
:2005/12/05(月) 22:35 ID:???
>>765-766
瀬戸内海とどっちが広いんやろー?
私は日本中の温泉の浴槽の体積分くらいでっかいです。
768 :
へーちょ名無しさん
:2005/12/07(水) 21:17 ID:???
進行させましょう
769 :
へーちょ名無しさん
:2005/12/07(水) 21:34 ID:???
さらに進める。・・・次の方、お題をどうぞ↓
770 :
レウルーラ
◆iCj5r1a15w
:2005/12/07(水) 22:02 ID:???
>>760-761
お疲れ様です!
…お題
「『擬人化』
マヤー→美少年
カミネコ→美女
忠吉さん→渋いおっちゃん」
……回転すたーと
771 :
眠名有
:2005/12/08(木) 22:10 ID:???
↓ちょっとイメージがわかんから、あんたやってみぃへん?
772 :
へーちょ名無しさん
:2005/12/12(月) 18:39 ID:???
>>771
えーと・・・それは、どういう意味でしょう?
773 :
眠名有
:2005/12/12(月) 19:00 ID:???
↑君が書いてみないかということさ
774 :
772
:2005/12/12(月) 19:22 ID:???
>>773
え!?・・・・・・ギャグ?(というか、冗談ですよね?)
775 :
眠名有
:2005/12/12(月) 20:26 ID:???
>>774
もしも書いてくれるなら
>>780
をゲットしてくれ。
776 :
へーちょ名無しさん
:2005/12/21(水) 18:17 ID:???
がんばれ
777 :
へーちょ名無しさん
:2005/12/22(木) 05:28 ID:???
マヤーが榊さんとラブラブで、それに嫉妬してかみつく噛み猫、
それをやんわりとめる忠吉さんってのが何となく浮かんだ。
778 :
へーちょ名無しさん
:2005/12/30(金) 00:31 ID:0U4uobkc
では、進行させましょう
779 :
眠名有
:2005/12/30(金) 10:18 ID:???
↓どぞー
780 :
BLIZ
◆ZARD8U
:2006/01/15(日) 02:51 ID:???
とりあえず、予約だけさせてもらいます。
781 :
BLIZ
◆ZARD8U
:2006/01/15(日) 13:22 ID:???
では、投下します。
覚えているのは彼女の手の温もりと、ほのかな甘さを醸し出した髪の匂い、「サカキ」とい
う名前ぐらいだ。
僕はそのわずかな手がかりだけで、東京までやってきた。ただ一度、ただ一日だけの出
会いでしかなかった彼女に会うために。
七月でも特に暑かったあの日のことは決して忘れられない。ここから遥かに離れた沖縄
の西表島で、運命的な出会いを果たしたあの日のことは。
あの日まで、僕にはこれといった名前などなかった。でも、サカキさんがヤママヤーと
いう素敵な名前をつけてくれた。それから、僕の心の中には彼女が住み着いた。その想い
は日ごとに募り、お母さんを事故で失ってからはその想いに歯止めをかけることができな
くなっていた。
もう一度会いたい。強く願った気持ちが、彼女が住んでいる東京まで僕を連れてきた原
動力となったのだ。
ただ、改めて思えば、無謀だったのかもしれない。サカキさんの住所も、電話番号も知
らないのにここまで来たのだから。でも、彼女はこの都会のどこかにいる。それだけを信
じてやって来たのだ。決して諦めるわけには行かない。今の僕を支えているのは「もう一
度会いたい」という、この気持ちだけなのだ。
気がつけば、東京へ来てからもう一週間が経っていた。
太陽が西へと傾き、秋風が身体に吹きつけている。時計を持っていないから正確な時間
は分からないけど、もう夕方のようだ。
当てもなく街中を歩き続けたけど、今日もサカキさんの姿は見つけられなかった。
公園であまり美味しくない水を飲むと、ため息まじりに、両側をブロック塀に囲まれた
道をとぼとぼ歩き始めた。とりあえず、今日の寝床を探さなくちゃいけない。この冷たい
秋風を防げる場所を探さなくては。
「ちょっと待ちな!」
突然、目の前のT字型交差点から、怒気に満ちた声が響いてきた。僕に対して向けられ
た声ではないようだけど、ちょっと気になる。
何だろう……?
自分には関係ないと思いつつも、覗きこんでみることにした。
782 :
BLIZ
◆ZARD8U
:2006/01/15(日) 13:23 ID:???
何かを囲むようにしてたくさんの人がいるのが見える。男の人もいれば、女の人もいる。
これらの人がブロック塀を囲むようにして立っており、いびつな半円が描かれている。
今度は半円の中に目をやった。その瞬間、僕は驚きのあまり目をじっと見開いて、その
場を見つめていた。
サカキさんだ!
あの日と同じ長い髪、凛とした顔立ち、他の人よりも少し高い背丈、間違いない。自分
が捜し求めていた人に間違いない。
やっと見つけることができた。
僕はすぐさま彼女の元へと近付こうとした。しかし、彼女を囲んでいる人達の殺気立っ
た雰囲気がそれを邪魔しようとしている。
「アンタのその人を見下すような目が気に入らないんだよ!」
彼女を囲んでいる人の中から一人の女の人が、切り裂くような鋭い口調で叫んだ。声色
が同じなので、さっきの叫び声もこの人のものだったのかもしれない。
色黒で目つきの鋭い女が、サカキさんをキッと睨みつけている。
「かみね子さん、やっちゃって下さい!」
「あぁ、今まで世話になった分、ちゃんとお返しさせてもらうよ!」
かみね子という名の女が白い歯をむき出しにして、右手を高く上げた。
「お前達! この女を懲らしめてやりな!」
右手が振り下ろされると同時に、周りを取り囲んでいた人達が、サカキさんに襲いかか
ろうとしている。
早くしないと、サカキさんが危ない!
僕は急いで半円の中に飛び込み、彼女を守るように前に立ちはだかった。
「ヤママヤー!」
背後からサカキさんの叫び声が聞こえた。
僕のことを覚えてくれていた。それだけで嬉しかった。今まで探し続けていた苦労も全
て吹き飛びそうなくらいだ。
だとしたら、今の僕にできることは彼女を守ることだけだ。例え、他の奴らよりも幼く、背
丈が低かろうとも、僕はサカキさんを守るんだ!
僕が現れたことで、サカキさんに襲いかかろうとした連中の動きが、立ち止まっている。
出方を伺っているのだろうか。だとしたら、こっちだって負けるわけにはいかない。
大きく一度、息を吸い込む。西表島よりも空気は汚れているけど、気合を入れるには十
分だ。
783 :
BLIZ
◆ZARD8U
:2006/01/15(日) 13:23 ID:???
「サカキさんに指一本でも触れてみろ! ただじゃ置かないからな!」
声を限りに叫び、自分の目の前にいる連中を睨みつけた。
ちょっとでも妙なマネをしたら、この研ぎ澄まされた爪で引っかいてやるという気持ち
で満ち溢れているせいか、指先がかぎ状になっている。臨戦態勢は万全だ。
「か、かみね子さん。こいつ、ヤバいですよ!」
「うるさい! 相手はたった一人じゃないか!」
彼女の怒鳴り声がむなしく響いた。しかし、周りの連中は僕の発した闘気に気圧されて、
戦意喪失気味だ。
「いや、こいつのさっきは他の奴とは桁違いですよ。どんな修羅場を潜り抜けたか知らな
いけど、俺達じゃ太刀打ちできませんよ!」
「おい、逃げよう!」
「あぁ、こんな奴とやりあってもかなわねぇよ」
一人、また一人と目の前の奴らが慌てて逃げ出していった。もはや残っているのはかみ
ね子だけだ。
「お前はどうするんだ!」
僕はサカキさんに襲いかかろうとしたかみね子に対して、今まで以上に視線をきつくし
て彼女を睨みつけた。
「サカキさんを傷つけたら、お前のそのきれいな肌にもサカキさんの何倍もの傷がつくこ
とを覚悟しておけ!」
かみね子は何も言わず黙っている。少しして、彼女は何も言わずにそそくさとその場か
ら逃げ出した。
「すごい! 追い払った!」
西表島でもサカキさんと一緒だったおさげの女の子が嬉しそうに叫んだ。
しかし、僕はそれには気を留めず、サカキさんの顔をじっと見つめた。
「ヤママヤー……」
「やっと、やっと会えたんだ……」
僕は彼女に笑みを浮かべた。不意に彼女の顔が斜めに傾いていった。いや、斜めに傾い
ているのは彼女ではない。僕の方だ。
次の瞬間、僕は地面に横たわっていた。
「おい! 大丈夫か!」
サカキさんの叫び声が聴こえたが、薄れ行く意識の中で僕は返事をすることさえできな
かった。
784 :
BLIZ
◆ZARD8U
:2006/01/15(日) 13:23 ID:???
「うぅ……」
無意識にこぼれ落ちた言葉とともに、僕はゆっくりと瞳を開けた。しかし、目の前に見
える異常に気が付き、急いで体を起こした。
僕が目を覚ました場所は、今まで僕が見たことのないものに囲まれた部屋だ。あの壁に
あるものも、自分のお尻の下にある四角いものも得体の知れないものだ。
あれ、僕は一体……?
僕は自分の身に起こったことを思い出そうとした。サカキさんを助けようと必死に飛び
出し、守りきることができた。でも、直後に今までの疲れがどっと出て、倒れてしまった
んだ。
そうだ、サカキさんは……?
サカキさんに会いたい気持ちが、まだ少しフラフラするにも拘らず、身体をゆっくりと
立ち上がらせた。
「まだ寝てないとダメだ!」
しかし、一人の中年男性が突然、僕の行く手を遮った。
強く言い切った言葉とは裏腹に、その人は僕に微笑みかけている。疑うことを知らない
ような穏やかな笑みだ。
「君はまだ体力的に衰弱しきっている。今はゆっくり休んだ方がいい」
両手を伸ばし、僕の肩に乗せると、今度は優しく語りかけてきた。
「あの、ここは……?」
「ここはちよ様の部屋だ」
ちよ様? あぁ、サカキさんと一緒にいたおさげの女の子のことか。
「そして、私はちよ様の下でお仕えしている忠吉という者だ」
僕は忠吉さんの顔をじっと見つめた。穏やかな顔のあちこちにあるしわが中年の渋みを
感じさせる。
「あの、忠吉さん。サカキさんは……?」
「サカキさん? あぁ、彼女はとってもいい人だよ。いつもちよ様と仲良くしてもらって
いるし、私とも親しくしてもらっているからな」
「いや、そういうことじゃなくて。あれから、僕が倒れてからどうなったんですか?」
「何だ、そういうことか。実はキミは一度病院へ運ばれていたんだ。このとき、キミをと
ても大事そうに抱き、病院の中でずっと助かることを祈っていたんだ。でも、身体に異常
がないことが分かり、心から喜んでいたよ」
サカキさんに心配をかけてしまったことに、僕は申し訳なさを感じた。ただ、それ以上
に僕が無事であることを喜んでくれたことが、とても嬉しかった。
785 :
BLIZ
◆ZARD8U
:2006/01/15(日) 13:23 ID:???
「あと、彼女の家ではキミの面倒を見ることはできないそうだ。だけど、来年の春になれ
ば、彼女は君と一緒に暮らそうと思っているようだ。それまではここでしばらく暮らすと
いい」
「えっ、いいんですか?」
突然の申し出に僕は思わず聞き返してしまった。忠吉さんはゆっくりとうなずくと、話
を続けた。
「あぁ、ちよ様もそれを望んでいる。あと、榊さんは今日は帰ったけど、明日キミに会い
に来ると言っていた。だから、今はゆっくり休んで、明日は元気な姿を彼女に見せてやら
ないとな」
忠吉さんが僕の肩をポンと軽く叩いた。その仕草に促されるように、僕は小さく「はい」
と返事をした。
本当ならもっと元気よく返事をしたほうが良かったのかもしれない。ただ、僕の疲れた
体がそれを阻んでいた。いや、それだけではない。むしろ、こんなにも温かく受け入れて
くれた忠吉さんやちよちゃんの心遣いがとても嬉しかったことの方が大きい。言葉にでき
ない程の感謝の気持ちを胸に抱きしめていると、不意にいい匂いがどこからか漂ってきた。
「あっ、忠吉さんとマヤーは仲良くしているみたいですね」
ちよちゃんが何かを持って部屋へとやってきた。どうやらいい匂いはそこから来ている
ようだ。
「マヤー、お腹が空いたでしょ。これを食べて元気を出して」
どうやら、僕に食事を用意してくれたようだ。まともな食事にありつくのは何日ぶりだ
ろう。思わず一気にがっついてしまった。ただ、一つ気になることがある。
「あの、マヤーっていうのは……?」
「榊さんが名付けてくれたんですよ」
「そうなんだ。とっても素敵な名前だな」
サカキさんが僕のために名前をつけてくれた、それだけで十分嬉しい。
「さて、ごはんを食べ終わったら、もう一眠りをするといい。明日になれば、榊さんが来
るんだからな」
早くサカキさんに会いたいと言う気持ちもあったため、笑いながら言った忠吉さんの言
葉に素直に従うことにした。
待ち遠しい明日のことを考え、幸せな気分に浸りながら、僕は眠りにつくことにした。
あぁ、早く明日にならないかなぁ。明日になれば、サカキさんに会えるのだから。
(終わり)
786 :
眠名有
:2006/01/15(日) 13:54 ID:???
>>781-785
乙。
話が原作のままという事もあり、スラスラと読めるのに、心に残る作品でした。
いやー、擬人化という難しいお題を、ここまですんなりとする技術はすごいと思います。
787 :
レウルーラ
◆iCj5r1a15w
:2006/01/18(水) 19:04 ID:???
>>781-785
お疲れ様です!!
788 :
へーちょ名無しさん
:2006/01/19(木) 08:04 ID:???
>>781-785
お疲れ様です。
では、進行させましょう。
789 :
BLIZ
◆ZARD8U
:2006/01/20(金) 01:44 ID:???
>>786-788
レスを頂き、誠にありがとうございます。
過去にSSを書いていたのですが、今回久しぶりに書いたのでどんなものかちょっと不安でした。
また機会があれば書いてみたいと思います。
↓次のお題を願いします。
790 :
眠名有
:2006/01/20(金) 16:40 ID:???
ズサー
それでは、お題は……
寒中水泳
791 :
へーちょ名無しさん
:2006/01/25(水) 10:02 ID:???
すすめよう
792 :
へーちょ名無しさん
:2006/01/25(水) 22:14 ID:???
海の中のほうが温かかったなぁ〜
793 :
へーちょ名無しさん
:2006/01/28(土) 06:23 ID:bD5U6sEU
1個すすめる
794 :
へーちょ名無しさん
:2006/01/29(日) 01:25 ID:???
ガンガンいこいぜ
1だけ
795 :
へーちょ名無しさん
:2006/02/07(火) 01:32 ID:???
全速前進!
796 :
へーちょ名無しさん
:2006/02/17(金) 23:50 ID:???
進めます
797 :
伯爵
:2006/02/19(日) 15:22 ID:ez-UNrHSscs
白キュアの服着た幼女発見
髪型も
798 :
伯爵
:2006/02/19(日) 15:23 ID:ez-7j82wB26
あー書き込み間違えた
申し訳ない
799 :
へーちょ名無しさん
:2006/02/24(金) 21:14 ID:k7Jk8b/E
では、次の方どうぞ!
800 :
へーちょ名無しさん
:2006/02/27(月) 23:43 ID:???
てすと
801 :
800
:2006/02/27(月) 23:44 ID:???
ぐぁぁ!スレタイ無視してしまった!
か、書けないよSSなんて・・・
802 :
へーちょ名無しさん
:2006/02/27(月) 23:47 ID:???
>>801
スレタイを見なかったあんたが悪い。
下手でもいいから書けー
803 :
800
:2006/02/28(火) 00:25 ID:???
見つめあう二人・・・
智「神楽は、榊ちゃんと・・・してる」
暦「ああ・・・」
智「大阪はちよちゃんとだろ?」
暦「ああ・・・」
智「で、私はあんたと・・・」
暦「・・・うん」
智「よみ・・・」
暦「とも・・・」
二人「・・・フォークダンス」
暦「足踏むな」
以上、体育祭のひとコマデシタ!怒らないで・・・
804 :
へーちょ名無しさん
:2006/02/28(火) 00:28 ID:???
ふむ。
君はわかっていないようだ。
このスレでは20以外の10の倍数の人間の出したテーマのSSを書く。
だから今回は
>>790
の「寒中水泳」をテーマにして書くのだ。
805 :
800
:2006/02/28(火) 00:51 ID:???
>>804
指摘サンクス。そして謝罪。すみません。
寒中水泳
「神楽ちゃんってやー。寒中水泳とかせーへんの?」
「は・・・?するわけねー・・・ってか出来ねーよ」
「そうそう、前から疑問に思てたことがあんねん」
「聞けよ」
「冬に水泳する事は寒中水泳ゆーやん?せやけどなんで
夏に露天風呂入る事を暑中入浴って言わへんのやろなー?」
「・・・いや・・・良く分かんないけど・・・」
「あ、逆転ホームラン!」
「今度は何だよ」
「冬にプール入るんが寒くてダメなんやったら、お湯をプールに入れて
冬も泳げばええんやん!大発見や!」
「えっと・・・それって・・・ホームラン・・・?」
806 :
へーちょ名無しさん
:2006/02/28(火) 11:02 ID:???
>>805
お疲れ様。
即興で書いた割には面白かったです。
807 :
(・∀・)イイ!
◆EEE802ToMo
:2006/02/28(火) 21:42 ID:???
>>800
透明削除のあおりでスレ一覧のレス数とずれてたからなー・・(汗
おつおつぐっぞぶ
808 :
眠名有
◆GtfGIppaeU
:2006/02/28(火) 21:44 ID:???
>>803
も含めて、シンプルでイイ!
おつかれさまでしたー
809 :
風児
◆iQwkicAw
:2006/03/02(木) 00:25 ID:???
スレを一つ伸ばします。
810 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2006/03/05(日) 07:32 ID:???
ふらっと来てみたらチャンスやん。
チャンスは逃したらあかんねん。
というわけで
お題:ジャージャー麺
811 :
へーちょ名無しさん
:2006/03/05(日) 23:09 ID:???
では進行
812 :
眠名有
◆GtfGIppaeU
:2006/03/05(日) 23:30 ID:???
ジャージャー麺かぁ。
あれは美味いよな!
813 :
へーちょ名無しさん
:2006/03/07(火) 23:06 ID:tGllapmM
進行させます
814 :
風児
◆iQwkicAw
:2006/03/08(水) 00:02 ID:???
食べた事無いや・・・
あれはやっぱり辛いの?
815 :
へーちょ名無しさん
:2006/03/09(木) 22:04 ID:???
タンタン麺とは、どう違うんでしょうかね?
816 :
へーちょ名無しさん
:2006/03/14(火) 23:59 ID:???
1個進めますね
817 :
BLIZ
◆ZARD8U
:2006/03/15(水) 01:21 ID:???
>>815
ジャージャー麺→スープがない
タンタン麺→スープがある
ってところでしょうか。
ただし、これは日本限定です。中国ではタンタン麺にスープはないので。
818 :
へーちょ名無しさん
:2006/03/24(金) 20:11 ID:???
1個進める
819 :
へーちょ名無しさん
:2006/04/04(火) 00:11 ID:56/cuHbU
進行
820 :
メジロマヤー
◆xoTOMayar6
:2006/06/28(水) 01:27 ID:???
お久しぶりでございます。
先日、久方ぶりにラウンジを覗いたときに、このスレが停滞しているのを発見し、
久々にSSでも投下しようかなと思い、ちょっと書いてきました。
821 :
お題:ジャージャー麺
:2006/06/28(水) 01:28 ID:???
「ちよちゃーん、何読んどるのー?」
休み時間、妙に間延びした声に気付き、ちよは顔を上げた。不思議そうに覗き込む大阪
の顔が目の前に現れ、思わずのけぞってしまった。
「あー、ビックリした。大阪さん、何してるんですかー?」
「ごめんな、ちょっと近付きすぎたわ。で、何を読んどるの?」
「料理の本ですよー」
「ほー、料理の本かー。ちよちゃんは学校の勉強以外にも勉強熱心やな。で、どんな料理
を作ろうと思っとるの?」
「今回はこれなんです」
本を持ち上げると、『お手軽で楽しく作れる中華料理』と書かれている表紙を見せた。
「中華料理かー。どんな料理を作ろうと思ってるのん?」
「まだはっきりとは決めてないんですけど、これなんて、いいかなーって思うんですよ」
数ページほど前に戻すと、一枚の写真を指さした。そこには麺料理の写真が載っている。
「えっと、ジャージャー麺か」
「はい。これから夏に向けて麺類が美味しくなる季節ですし、これなら夏バテ対策にもい
いかなって思いまして――」
話の途中で、視線を本から大阪の顔へとずらした。妙に難しい顔を浮かべているのが見
える。考えごとをしているようで、とても話を聞いているとは思えない。
「あれ? 大阪さん、どうかしましたか?」
「あんなー、このジャージャー麺って辛そうやなって思って。私、辛いのはあかんから、
これは食べられそうにないわ」
「確かに、豆板醤を使っているものもありますけど、ジャージャー麺自体は甜麺醤(てん
めんじゃん)と呼ばれる中華甘味噌を使っているので、それほど辛くないと思います」
この説明に納得していないのか、表情はまだ険しいままだ。
「私はタンタン麺もダメなんやで? せやから、このつゆがないタンタン麺なんて、スー
プで辛さを和らげる分もあらへんから、やっぱり無理やわ」
大阪がジャージャー麺の隣のページにあるタンタン麺の写真を指さした。スープの上に
ラー油が浮いていて、見るからに辛そうだ。
822 :
お題:ジャージャー麺
:2006/06/28(水) 01:28 ID:???
「あー、確かにこのタンタン麺は辛そうですね」
「な、そうやろ? せやけど、ジャー麺なら食べられると思うねん」
「ジャー麺、ですか?」
予期せぬ名前が出たことで、一瞬、クエスチョンマークが頭上に漂った。
「せや、タンタン麺の辛くないバージョンとして、タン麺があるやろ? それと同じで、
ジャージャー麺の辛くないバージョンとしてジャー麺があるはずや。それならきっと食べ
られると思うんやけどな」
言葉の意味が分かったものの、どう答えたらいいか返事に窮した。
「お、大阪さん。タン麺とタンタン麺はまったく別です……」
何とか考えを巡らせて、その言葉だけを口にすることがで来た。
「何やって! 辛さの数だけタンがあるから、タン麺とタンタン麺って分けているとちゃ
うんか? せやから、よみちゃんみたいに辛いものが好きな人にはタンタンタン麺がうっ
てつけとか思っていたんやけどな」
「タン麺は鶏がらスープをベースに野菜や肉を塩・胡椒で炒めた塩味のラーメンのことで
す。タンタン麺とは全然違います」
「えーっ、そうやったんか。私でも平気で食べられると思うたら、そういうことやったん
かー。これは考えを改めなあかん」
感心しきった様子で、何度もうなずいている。どうやら、本当にタン麺はタンタン麺の
辛くないバージョンだと思っていたようだ。
「ほんなら、ジャージャー麺に対して、ジャー麺とかジャージャージャー麺ってのもあら
へんのか?」
「そう言えば、麺を油で揚げた中国料理を総称してジャー麺って言うらしいんですよ。さ
っきは、突然その名前が出たから忘れていましたけど、今思い出しました。あと、ジャー
ジャージャー麺という料理はさすがにないと思います」
「そうやったんか。中国料理は奥が深いな。さすが中国四千年の歴史を誇るだけのことが
あるわ」
どことなく見当違いの感心をしている大阪を見て、ちよは冷や汗を浮かべた。
823 :
お題:ジャージャー麺
:2006/06/28(水) 01:28 ID:???
「でも、私もそんなに辛いものは得意じゃないので、辛くないジャージャー麺を作ろうか
と思っています。だから、大阪さんでも食べられると思いますよ。今度作ったら、大阪さ
んにもご馳走しますよ」
「ほんまか。ちよちゃんが作るジャー麺なら、安心や。よみちゃんの激辛唐辛子コロッケ
とは大違いやな」
「さすがにあそこまで辛いのは無理ですね」
「ほんまや、あのコロッケを食べたときはほんまに死ぬかと思ったわ」
辛さのあまりに絶叫したり、しゃっくりが止まらなかったりして大変な目に遭ったのを
思い出したらしく、大阪がしかめっ面を浮かべている。
「そうや、ちよちゃん。ちょっとその本を見せてくれへんか」
何かを思い出したかのように表情を変えると、机の上の本を自分の手元に引き寄せ、ペ
ージを繰り始めた。
「いいですけど、何を探しているんですか?」
「いやな、ちょっとジャー麺に関する料理を探しているんや」
「ジャー麺に関する料理、ですか?」
大阪に言うわけでもなく、独り言のように呟いたが、一体どんな料理を探しているかは
全く見当がつかなかった。
「せやけど、辛そうな料理ばっかりやなー」
「四川料理は辛い料理が多いですね。中国四大料理でも一番辛いんですよ。麻婆豆腐や
回鍋肉、タンタン麺も四川料理です。でも、ジャージャー麺は北京料理ですね」
「あかん、全然見つからへん」
何を探していたかは分からないが、お目当ての料理が見つからず、残念そうにため息を
ついている。
「大阪さん、何を探していたんですか? 探しているのが麺類ならば、麺類の特集ページ
にあると思いますけど」
「なぁ、ちよちゃん。この料理の本にジャーメンポテトはないんか?」
その突飛な発想に、ちよは一瞬、頭の中が真っ白になった。
「大阪さん、それはジャーメンじゃなくて、ジャーマンです。ついでに、ジャーマンポテトは
ドイツ料理です……」
(終わり)
824 :
へーちょ名無しさん
:2006/06/28(水) 02:34 ID:???
>>821-823
とてもわかりやすくていい話ですね。
オチもきいてるし。
825 :
ケンドロス
◆KPax0bwpYU
:2006/06/28(水) 21:08 ID:???
>>821-823
お久しぶりです。
いかにも歩さんらしい反応でした。ちよちゃんもここまでボケられると
フォローするの大変だなw
826 :
眠名有
◆h8AqQULsMs
:2006/06/29(木) 16:48 ID:???
>>821-823
お久しぶりですねー。
いや、あずまんがの世界観がそのままSSになったみたいですよ。
ちよちゃん、大阪さんへのフォロー乙ですw
827 :
へーちょ名無しさん
:2006/07/07(金) 07:49 ID:snY0wM2k
>>821-823
乙ですー
それでは、進行させましょう
828 :
へーちょ名無しさん
:2006/07/10(月) 23:11 ID:???
進めます。
829 :
へーちょ名無しさん
:2006/10/09(月) 16:00 ID:PPC/1F5c
次のお題は・・・太鼓!!
830 :
蛍石
◆tzCaF2EULM
:2006/10/09(月) 21:01 ID:???
【太鼓】
「ちよちゃん、一つ聞いてええ?」
「なんでしょう」
「昨日功名が辻見て思ったんやけどー」
「言っておきますけど山内君とは何の関係も……」
「秀吉っているやんかー」
「え?あ、はい、いますねー」
「秀吉って太鼓なん?」
「は?」
「私は家康の方がよっぽど太鼓って感じがするんやけど」
「あ、あのですね、秀吉は太鼓じゃなくて太閤ですよ。関白を他の人に譲った人のことをそういうんです」
「あー、太鼓やなくて大公やったんやなー。おかしいと思ったわ」
(なんかまだ微妙に勘違いしてるような……)
「ところで、ちよちゃん」
「な、なんですか?」
「山内君ってなんや?」
「そっそれは」
「どうしたん?ちよちゃん顔赤いで」
「それは……次のお題です!」
829なのにお題が出てたので補正
お題「ちよちゃんの甘酸っぱいなにか」
831 :
眠名有
◆h8AqQULsMs
:2006/10/09(月) 23:56 ID:???
蛍石さん乙ー
ということでチャンスがあれば書こうかな……
832 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/12(日) 16:59 ID:gPQYl3xI
>>831
乙ですー
では、進行させましょう。
ところで、このスレってあと何KBほど容量が残ってるんですかね?
833 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/13(月) 21:11 ID:???
>>832
もうあと、約220KBとでも言ったところですね。
これならSSスレといえども
>>1000
までいくんじゃないかと思います。
834 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/13(月) 22:46 ID:???
とりあえず、一つ進めましょう。
835 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/14(火) 07:46 ID:???
進めます
836 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/14(火) 21:34 ID:???
進行
837 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/14(火) 23:23 ID:???
進めましょう
838 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/14(火) 23:41 ID:???
す・す・め・ま・しょ★
839 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/14(火) 23:56 ID:???
次の方、御題をどうぞ↓
840 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/14(火) 23:58 ID:???
神楽が主人公でから
「超巨大イカ」(ちとグロ)
で行ってみましょ
841 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/15(水) 00:03 ID:???
今、気づいたけど、なんか
>>830
のあたりから順番が狂いはじめてますよ?
830は10の倍数ですし……
842 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/15(水) 00:14 ID:???
こうなったら約20レスを一気に進めてから
>>850
を飛ばして
>>860
の人が
>>840
の御題を書くということにするしかあるまい。
その後に、また今までどうり、20の倍数の人がSSで
20系以外の10の倍数の人が御題を出すという形に戻すのだ
843 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/15(水) 02:04 ID:???
>>839-842
>>830
でお題出てるのに
844 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/15(水) 18:17 ID:???
またややこしく……それじゃ
>>850
の人が
>>830
のお題でSS書いて
>>860
の人が
>>840
のお題を書くということにしましょうや。
以降は今までどうり、
>>870
とかの人がお題のみで
>>880
とかの20の倍数の人がSSのみということにして
調整し直しましょうぜ。
845 :
眠名有
◆h8AqQULsMs
:2006/11/16(木) 01:07 ID:???
それでいいと思う
846 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/19(日) 00:34 ID:???
そうと決まりゃ、さっそく進行させましょう
847 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/19(日) 11:33 ID:???
進める
848 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/20(月) 21:11 ID:???
進行でーす
849 :
眠名有
◆h8AqQULsMs
:2006/11/22(水) 23:22 ID:???
↓がんがれ
850 :
紅茶菜月
◆5xcwYYpqtk
:2006/11/23(木) 14:40 ID:???
とりあえずget
851 :
ちよちゃんの甘酸っぱいなにか(1/2)
:2006/11/23(木) 15:17 ID:???
ちゅーちゅー
ツインテールの少女は時折顔をしかめながら、可愛らしい音を立ててストローに
口をつけている。
「ちよちゃん。何飲んでんの〜? 」
中を覗きこむものの、頭にクエスチョンマークを浮かべて尋ねる。
「お酢? 」
「意外と甘いし、とっても健康にいいんですよお」
大阪の手元に差し出された紙パックの表紙には、『りんご&ぶどう酢』と
書いてあった。
「おっ、ちよちゃんも飲んでるのか? 」
「神楽さん? 」
机を通りがかった、髪をショートにしている、とても活動的な瞳をした級友は、
ちよと同じ種類のジュースを、美味しそうに飲んでいる。
「大阪さんもいかがですか? 」
「私、すっぱいの苦手やねん」
しかし、大阪は眉をひそめて軽く手を振った。
852 :
ちよちゃんの甘酸っぱいなにか(2/2)
:2006/11/23(木) 15:18 ID:???
「お酢は身体の柔軟性にいいんだぞ」
先程まで神楽と談笑していた、茶色い長髪をなびかせている暦も話に加わってくる。
「よみちゃんも飲んでるのん? 」
「とても柔らかいだろ? 」
「そやな…… 」
暫く逡巡していたが、たこちゅーのような柔らかさに憧れを持っている
関西からきた少女は、ぎゅっと掌を握り締めて宣言する。
「ほんなら、チャレンジするねん」
「が、がんばってください。大阪さん」
自販機から取り出した、『りんご&ぶどう酢』を一瞥すると、彼女は空けた穴に
突き入れた、半透明色のストローをじっと見つめて息を吸い込んだ。
そして、そのきっかり3秒後
「けほっ! けほっ! 」
思いっきりむせぶ少女だったが、あまりにも予想と同じ結果であり、暦と神楽は
深々とため息をつくしかなかった。
「だ、大丈夫ですか? 大阪さん」
「ほんまひどいで、みんな」
ほっぺたを膨らましてむくれた直後 ――
「ひっく」という音が、大きく動いた喉から漏れだした。
853 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/24(金) 21:26 ID:5ALXir6o
>>851-852
お疲れ様です!!
それじゃ進行させましょう
854 :
眠名有
◆h8AqQULsMs
:2006/11/24(金) 23:51 ID:???
おお!
紅茶さんお久しぶりです!!
話の展開が相変わらず上手ですね。
乙でした!!
855 :
850
:2006/11/25(土) 01:00 ID:???
>>852-853
おひさしぶりでございます。
ラウンジに来たのは半年振りかな。
20の倍数スレがいまだ健在なのは嬉しい限りです。
では、進めましょう。
856 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/25(土) 01:02 ID:???
レスアンカーを間違えた(あせ
>>853-854
ですね。
さらに一つ進めます。
857 :
眠名有
◆h8AqQULsMs
:2006/11/26(日) 00:06 ID:???
このスレも息を吹き返しましたかね。
進めます。
この頃自分も創作板ばっかりだし、次はゲットしてみようかな……
858 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/26(日) 01:41 ID:???
えー、それでは1個進めましょう
859 :
へーちょ名無しさん
:2006/11/26(日) 10:05 ID:???
さらに1つ進めて次の方お願いいたします。
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