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20の倍数がSSを書くスレ

108 :ケンドロス:2003/05/21 02:31 ID:5sDu1nQs
(つづき)
殴られた平井は目を白黒させていた。得体の知れないものを見るかのような目
でともを見ていた。私もこの展開に呆然としてしまい、ただ事態を見守るだけだった。

「な、何を!?」
「バレバレだっつーの!!お前、事故に見せかけてこいつに水ぶっかっけてた
けど、それがせこいって言ってんだよ!!」
ひょっとしてこいつ私の事をかばってるのか?が、次の瞬間ともはありえない行動に出た。

「どうせやるなら、堂々とやれよな!!」
ともはそう言って、思い切りバケツ一杯の水を平井の頭から被せた。私同様水びたしに
なる平井。その後、ともは自分にも水をぶっかけた。

「くぅー!!気持ちいい!!お前等もやってみろよ。気持ちいいから!」
と、どこからか持ってきたホースを手にして平井の仲間達に水をぶっかけた。
もちろん、その時連中は逃げようとしていた為何人か関係ない奴が巻き添えを
くらっていた。
もう無茶苦茶だった。教室は水浸しになり、ともはこっぴどく先生に怒られた。
しかし、その顔は全く反省していなかった。
この事件以来、平井はいじめをしなくなった。ともにやられた事がよっぽど
こたえたのだろう。

帰り際、私はともを捕まえて何故あんな事をしたのか聞いた。

「そりゃあお前、不満があるのに正面から文句言わないであんな陰湿な事
やってる奴見たら、誰だってムカつくだろ?」
どうやらともは最初にあったいじめの時から平井だと見当をつけていたらしい。

「だからって教室を水浸しにしなくてもいいだろ!!」
「えー、やっぱこういうのはほらみんな水浴びた方がいいじゃん。ほら、旅は
道連れって言うだろ?」
「・・・・・・・・」
駄目だ。こいつ訳分からない。でも同時にこいつの事が嫌いじゃなくなってく
自分がいた。何でだろう?他の奴が同じ事をしたらムカつくはずなのに、ともだと
許せてしまう。

「ま、まあでも一応お礼は言っておかないとな。ありがとう。」
「気にすんなよ。あたしら友達だろ?」
ともの口から信じられない言葉が出た。 (あと少し)

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