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雑談702
38 :
先生きのこ
◆ttKIMURA
:2006/03/10(金) 01:55 ID:vf.a4E4w
町を川沿いに貫く柳並木の下を、長い髪を総髪に結い上げた巨躯の男が、南から北へと歩いていく。
男は、先ほど京からこの町に着き、湯治宿の客になっている。かれは宿で玄関で女中に足をすすがせながら、宿帳へ
山城国 町人 (・∀・)イイ! 0.1t
とあざやかに筆を走らせたが、この男は、町人ではない。
探索方の幕臣であり、長州藩周旋役桂小五郎、後の木戸孝允の消息を追ってこの湯治場へとやってきたのだ。
飲み込まれそうに大きい眼が、血走ったように腫れている。
たまたま桂は出石の潜伏先からこの町の湯治宿へ移ってきていたのだが、男はそれをまったく知らない。
眼を皿のようにしているが、それは桂を探しているのではなかった。
「ハァハァハァハァ」
京を立つ前夜、夜を徹して「城崎 ストリップ」でぐぐった疲れがまだ残っているのだ。
(司馬遼太郎「逃げの(・∀・)イイ!」より)
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