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物凄い勢いで雑談するスレ 543 コヨミ
683 :
うちゅー
◆UCHU/Xh/xE
:2004/10/15(金) 01:04 ID:9D3R8lI.
話が弾んでくると、やがてイイに余裕が生まれた。こうなるとまたよからぬことを企んでくる。
ICPOが「失礼」と席を立ち、トイレに出た隙に、イイはにやりと笑うや「ふふふ」と不気味な笑い声をあげつつ席を離れ、ウエイターが運んできたばかりのICPOのワイングラスに、小さな薬を放り込んだ。
「うふふふふ」
薬が溶けてゆくさまを、得意に見つめる。
「また妙なものを持ち歩いて……イイさま、炭酸爆発をやらかすおつもりですか?」
「もちろーんですわ♪」
特殊な炭酸で、激しく揺らすと一気に泡立つ仕組みだ。
やがてICPOが戻ってきた。新しく増えたワイングラスを見ると、嬉しそうに手に取った。
「これはいい白ワインですね」
グラスをゆっくりと回しつつ目をつむり、香りを嗅ぐ。薬の影響で、小さな泡がぽんと弾けた。その様子をはらはらしながらイイは見守っている。
「殿下にも新しいふたなり薬が届いたようですね、また乾杯といきましょう」
ICPOがグラスを向けてきた。
イイは「へ?」という表情を一瞬だけ見せたが、さすがに断るわけにもいかず、やや青ざめたつくり笑いの表情で、おそるおそる自分のグラスを掲げた。
「乾杯」
「か、かんぱーい?」
チン。
まほーん。
お姫さまはワインまみれになっていた。
ワイングラスは絶妙にイイのほうに傾けられていたのだ。
驚き慌てるICPOやレストランの従業員。イイはくしゃみをした。
なもだけは何事もなかったかのように食事をつづけていた。
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