超絶雑談するスレ　283　グレイプニール

412 ：八八艦隊司令大阪さん：2004/01/20(火) 23:22 ID:???

敵機はヒラリと宙返りを打つ。
しかし、旋回性能ならこちらのほうが圧倒的に有利である。
「錬度が低い……新人か？」
こちらも機首を持ち上げる。宙返りの円の頂点に来た頃だった。
ズンという振動が機体に伝わった。何事かと思う頃には銀色の機体が炎で真赤に染まっていた。
「野郎！高高度に隠れていやがったな！！」
もともとこの機体は高高度戦には弱い。だから低空で戦っていたのだが、
そのせいで宙返りを打った時に腹を高高度に潜んでいた敵機に晒してしまったのだ。
敵機は錬度が低いのではなく、俺に一杯食わせたのだ。
機体がビリビリと悲鳴を上げている。数秒後には翼はもげ、機体は錐揉みに入っていた。
こうなってはもう脱出も不可能だろう。もとい、脱出したところでこの広い太平洋の極寒の海。
サメに食われるか溺れ死ぬか……　　全てを諦めかけた時だ、ほんの一瞬だけ遠くの空に火の玉が見えた。
敵機か……友軍か……はたまたあの世から迎えが来たのか……
海面はもうすぐそこだ…