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ラウンジキャラたちが活躍するおはなし

300 :楊痣 ◆5KxPTaKino :2004/03/01(月) 23:31 ID:???
【あずラウンジであった怖い話】
――誰の話を聞こうか?

  タキノ13
  tsx
 →ICPO@【☆彡バイジァオ!!☆彡】
  Mizuma
  さかちー 
  (・∀・)イイ!

301 :楊痣 ◆5KxPTaKino :2004/03/01(月) 23:32 ID:???
第1周  一人目  ICPO@【☆彡バイジァオ!!☆彡】

「僕はICPO。3年I組に所属している。
 ちなみに、パソコンのときはICPOは全角、携帯のときは半角だ。よろしく。

 さて……。今度の学校新聞ではラウンジの七不思議の特集をやると聞いた
けど、僕はあまり感心しないね。七不思議というのは、みだりに凡人が取り
扱うようなものではないんだよ。
 ――君も感じているだろう? この部室に漂う異様な雰囲気を。
 隙あらば祭りの餌食にしようとてぐすね引いて僕らを見守っているROMの
存在を。
 それでも、君はこの企画を続けるというのかい?
 悪いことは言わない、悲惨な目に遭いたくなければここで企画を中止する
のが賢明だね。
 そして、代わりに『ミスターラウンジ』へのインタビュー特集をやろう。
 さあ」

 ICPOさんは、そう言うと、にこにこして僕の顔を見つめた。
「あの……どうかしたんですか?」
「ミスターラウンジのインタビュー特集をやるんだろう?
 さあ、どしどし質問したまえ」
 僕は呆気にとられた。
 なんだ、この人は。
 この人の気まぐれであずみん先輩の命令を無碍にできるものか。 

302 :楊痣 ◆5KxPTaKino :2004/03/01(月) 23:32 ID:???
「あの……七不思議特集をやるというのは新聞部での決定事項でして、急に
変更するわけには……」
 僕がおずおずと発言すると、ICPOさんは突然不機嫌そうな顔になって言った。
「そうかい、僕がこれほど忠告してもこの企画を続けるというんだね。
 ……君の身にどんな不吉なことが起こっても僕は責任をもたないからな」
 神妙な顔つきで念を押すと、おもむろにICPOさんは語り始めた。

「校門の前に、助六の像があるだろう?
 あれは、夜中になると動き出してオセロ部の部室でオセロをやっているんだ。
 終わり」

 …………
「え、これで終わりですか?」
「うん」
 ICPOさんはそっけなく答えた。
 いくらなんでも、これだけの話では記事にならない。
「あの……、できれば、もう少し詳しい話を……」
「何だ、これだけでは不満だというのかい?
 それじゃあ、とっておきの話を聞かせてあげよう」
 ICPOさんは、そう前置きすると、一度深呼吸して話を続けた。

「この間、僕が連日の徹夜で疲労していたとき……
 おじいちゃんが空をとんでいるのが見えたんだ。
 終わり」

303 :楊痣 ◆5KxPTaKino :2004/03/01(月) 23:32 ID:???
 …………
「え、これで終わりですか?」
「うん」
 ICPOさんはそっけなく答えた。
 いくらなんでも、これだけの話では記事にならない。
「あの……、できれば、もう少し詳しい話を……」
「何だ、これだけでは不満だというのかい?
 それじゃあ、とっておきの話を聞かせてあげよう」
 ICPOさんは、そう前置きすると、一度深呼吸して話を続けた。

「この板で女性器の俗称を書き込み欄に入力すると……
 何故か、全身に血液を循環させる器官を象徴する記号が表示されるんだ。
 終わり」

 …………
「え、これで終わりですか?」
「うん」
 ICPOさんはそっけなく答えた。
 いくらなんでも、これだけの話では記事にならない。
「あの……、七不思議の特集なので、もっと恐怖をかきたてられるような凄い話を……」
「何だ、これだけでは不満だというのかい?
 それじゃあ、とっておきの話を聞かせてあげよう――とはいうものの……」
 ICPOさんは悩ましげに首をかしげた。
「この話は、凄くまずい話なんだ。それでもいいかい?」
 僕が頷くと、ICPOさんは気乗りしなさそうに話を再開した。

「部室棟の脇に、学校が経営している食堂があるだろう?」

304 :楊痣 ◆5KxPTaKino :2004/03/01(月) 23:32 ID:???
 ちょっと待て。何かいやな予感がする。
「あの……。それって、あそこの食堂のメニューは凄くまずいとかいう話じゃ
ないでしょうね」
 僕が口を挟むと、ICPOさんは目を丸くして驚いた。
「何故わかった! ニュータイプか!?
 君の察するとおり、あの食堂のめしはすごくまずい。
 とくに、もやし炒めなんて脂っこくて食べられたもんじゃない。
 あの味を想像すると恐怖をかきたてられる。あー、気分が悪い」
 ICPOさんは、かのもやし炒めの味を思い出したのか、実に不快そうな表情
でぼりぼりと頭をかきむしった。

「ですから、もっと怪談めいた話を聞きたいんですが……」
「君もわがままだねえ」
 ICPOさんはうんざりした顔で呟く。
 ……あずみん先輩は、どうしてこんな人を呼んだんだろう。
「それじゃあ、とっておきの話を教えてあげよう。覚悟はいいね?
 
 夏のことだった。
 僕が、遅刻寸前で慌てて三階にある自分の教室に向かっていたときのことだ。
 けしからんことに、虫が僕の目の中に飛び込んできたんだ。
 もう、痛いのなんの、泣いたね。
 終わり」

 …………。
「あの、それのどこが怪談めいた話なんですか?」
「階段、目、痛ッ! ……階段目痛! ……怪談めいた」
 部室の温度が急激に下がった。 
 ……あずみん先輩は、どうしてこんな人を呼んだんだろう。

305 :楊痣 ◆5KxPTaKino :2004/03/01(月) 23:32 ID:???
「すみません、真面目に話していただけませんか?」
 取材に費やせる時間にも限りがある。これ以上この人のくだらない冗談に
付き合っている時間はない。僕は、七不思議のひとつとしてカウントするに
値する怖い話を提供するよう、ICPOさんに要求した。
 ICPOさんはしぶしぶ口を開く。
「2年に、ちよちよっていう生徒がいるんだ。
 幼女好きで、野球好きなんだけどね。
 そいつには、驚くべき秘密があるんだ。

 なんと、そいつは一人でxreaのサーバーを8つも持っているんだ。
 怖いだろう?」

 …………。
 次の人の話に移るべきか。
 僕がそう思った矢先、ICPOさんが声高に言った。
「ああ、気がついたら6つもしゃべってたよ。
 とっておきの話が残ってたんだがなあ……。
 でも、これじゃあ僕一人で七不思議を喋ってしまうことになるね」
 お?
 とっておきの話が、あるのか。
 これまでの話は七不思議としてカウントしないのはもちろんのこととして、
これから話される話が記事として採用するに値する話であったならば、この
人に対する取材も無駄ではなかったというものだ。
「是非、聞かせてください」

306 :楊痣 ◆5KxPTaKino :2004/03/01(月) 23:32 ID:???
 僕が頼み込むと、ICPOさんはにんまりと笑って口を開いた。
「実は、この高校には、新聞部なんて、ないんだ」

 …………。
 わけがわからない。
 僕が諦めて次の人の話に移ろうとしたとき、入り口のドアが開いた。
 七人目の人がやっと着いたのか。



 声をかけるべくドアの方をふりむいたところ、そこに立っているのはあず
みん先輩だった。
「あずみん先輩?」
「おお、ぺけぽん。
 我が鉄道研究会の次回の旅行イベントに向けてのプランは進んでいるか?」

 そうだった。
 僕は、鉄道研究会のメンバーだった。
 プランを立てているうちにいつの間にか眠ってしまって、おかしな夢を見
ていたようだ。

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