ラウンジキャラたちが活躍するおはなし

10 ：あず青労同大阪派教労委員会 ◆uittKIMURA ：2003/07/16(水) 02:38 ID:???

「じゃ、行ってくるよ」
　一緒に出て行こうとしないところを見るに猫耳娘たちは承知した様だが、黒髪の方は悲し
そうな色を目に浮かべ、茶色い目の方は明らかに「むー」という顔をしている。
「あ・・・いや、その・・・」
しかし、いくらまごまごしても、状況を納得させる様な言葉が見つかるはずがない。彼
女たちがどこまで人間の言葉を理解するのかすら分からないのだから、なおさらだ。
　八八は考えるのをやめて、がばっ、と二人の猫耳娘を両腕にかき抱いた。
「ごめんね、こんなところに・・・でも、絶対、すぐ帰ってくるからね」
二人の、柔らかくてあたたかい顔の感触が、涙を誘った。猫耳娘たちも泣いている。茶色
い目の方の耳がぴこぴこ動いているのが分かった。

　ふたたび八八が「じゃ、行ってくるよ」と言った時、二人は相変わらず寂しそうだった
が、そこに不信や不満の色はなかった。たまたまなのだろうが黒髪の方は正座などしてい
て、「いってらっしゃいませ」とでも言い出しそうだった。
　八八は出口を向く前に二人の名前を呼んでやろうと思ったが、そこでふと気がついた。
「・・・そうだ、ネコの名前のままじゃ、変だよな」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（つづく：猫耳娘たちにかわいい名前を付けてあげてください）