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あずキャラと自分との夢を激しく騙るスレ

48 :瀧野智志@丹徒県 ◆5KxPTaKino :2003/03/26 06:41 ID:fEP5nWeg
 高校を中退した俺の友達は、アルバイトをして金をため、外国に留学した。
そいついわく、「自分で学びたいと思うと、勉強は楽しいもんだ」とのこと。
今まで、勉強とは学生に課された苦役、言うなれば地獄の亡者への責め苦、く
らいに心得ていた俺にとって、その言葉は、天地がひっくり返るほどの衝撃的
な言葉だった。
 ほかにも、自分の夢を見つけて、それに向かって努力している人間をたくさ
ん見た。そして比較してみたのだ。夢に向かって生きている連中と、夢も何も
なく日々を乗り切るだけの自分の生活を。
 その結果、自分の人生はあまりにもつまらない、ちっぽけなものだと感じた。
そして、自分も夢を追って生きてみようと思い立ったのだ。

 ……そして、その結果が、これだ。
 俺は自嘲の笑みを浮かべた。
 誰も見てやしない。
 少しここで休むか。
 俺は、夜の路上に倒れるように突っ伏すと、深い眠りを貪った。  (2/3)

49 :瀧野智志@丹徒県 ◆5KxPTaKino :2003/03/26 06:41 ID:fEP5nWeg
 どのくらい時間が経ったのか知らないが、気がつくと俺は白いベッドに横た
わり、柔らかい枕に頭をゆだねていた。
「あ、気がつきましたか?」
 女の声。声のした方向に首をねじ曲げると、両の鬢を長く垂らした一人の女
が笑顔でこちらを向いていた。
「……ここは……あんたは?」
「黒澤みなも といいます」
 女は答えた。
 こいつは馬鹿か。俺は思った。
 路上で倒れている得体の知れない男を拾って、自分の部屋につれてくるとは。
若い女が、身の危険を顧みぬにもほどがある。
 そして、思った。
 こいつから少し銭を頂戴していこう。

 だが、その試みは失敗に終わった。
 奴が寝ている隙を突いて金目のものを奪おうとしたのだが、いつの間にやら
奴は目を覚ましており、俺の後ろに立っていたのだ。
 振り向いた俺は一瞬ひるんだが、この際金がもらえりゃどうでもいいと思っ
て、腕力に訴えた。しかし、駄目だったのだ。
 女は、軽く拳をかわすと、俺の腕をつかんだ。
 景色が回って、次の瞬間俺は女に組み伏されていた。

 どうしようもなくなった俺は、これまでの経緯をありていに述べた。
 すると、女は、予想だにせぬ言葉を俺に返したのだ。
「それなら、ここで暮らしなさい」
 それが、俺とみなもの生活の始まりだった。           (3/3)

50 :青面獣楊志@丹徒県 ◆5KxPTaKino :2003/03/26 06:42 ID:fEP5nWeg
こりずにまた書いてみたり(汗

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